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FOMC、0.25ポイント利上げを決定―利上げサイクル20年で打ち止めか
2018-09-27 11:56:00.0
<チェックポイント>
●「金融は緩和的」との声明文の文言を削除
●利上げ予想、年内残り1回(12月)、19年3回、20年1回、21年0回
●中立金利は前回の2.9%から3.0%に引き上げ
FRB(米連邦準備制度理事会)は26日のFOMC(米連邦公開市場委員会)会合で、市場の予想通り、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ2.00%−2.25%とすることを全員一致で決めた。
今回の声明文でも、前回会合時と同様に、「雇用市場は引き続き堅調を維持、経済活動も堅調に拡大している」「ここ数カ月、雇用の増加は力強く、失業率は低水準で安定している。家計支出と企業の設備投資は強い伸びを示している」と、強い米経済が続いているとする一方で、インフレ見通しについても「インフレ率は全体指数もコアインフレ率も加速し物価目標の2%上昇に接近したままだ」と、インフレの加速懸念を維持し、追加利上げの必要性を指摘した。
同時にFOMC委員による最新の経済予測を発表し、政策金利の引き上げペースの見通し(中央値)について、18年は4回(残り1回)、19年は3回、20年は1回と、前回6月予測時点の予想を据え置いた。また、大型減税の効果が剥落することから21年は0回とし、20年で利上げサイクルが打ち止めとなる可能性が示唆された。
政策金利の水準についても、18年は2.4%、19年は3.1%、20年は3.4%と、いずれも前回予想時点と変わっていない。ただ、景気の過熱も後退も引き起こさない、いわゆるニュートラルな金利水準(中立金利)とする長期見通し水準は前回の2.9%から3.0%に引き上げられた。
今回の会合での最大の注目点は、今後の利上げサイクルがいつ終了するかを示す、マネタリー・コンディション(金融環境)に関する文言。市場の予想通り、「金融政策スタンスは緩和的」という文言が削除された。
この文言の削除についてパウエルFRB議長は会合後の会見で、「今後のFRBの金融政策の道筋に何か変化が起こりうるということを示唆するものではない。それよりむしろ、金融政策がわれわれの期待通りに進んでいる兆候を示している」と述べ、これまで通りの利上げペースを維持する考えを示した。ただ、市場では利上げサイクルの終了に近づいていると受け止め、国債利回りはやや低下した。
また、世界的な貿易摩擦の激化による米経済への悪影響や景気後退の兆候示す長短金利差のフラット化(大幅な縮小)が進んでいることから、一部のエコノミストの間ではFRBの今後の利上げペースが後退するとの見方もあったが、今回の声明文では、前回会合時と同様に、「経済見通しに対するリスクはほぼ均衡していると思われる」と述べており、中国やカナダとの貿易摩擦の悪影響懸念はあるものの、景気の先行きに強気の姿勢を崩していない。
この他、最新の経済予測では、景気見通しについては、長期見通し(5−6年先)の潜在成長率が1.8%増と、据え置かれ、18年は3.1%増(前回は2.8%増)、19年は2.5%増(同2.4%増)、20年は2%増(同2%増)、21年は1.8%増と、18年と19年が上方修正されている。失業率は、FRBが最大雇用の達成された水準とみる長期目標を4.5%と据え置いたが、18年は3.7%(同3.6%)、19年は3.5%(同3.5%)、20年は3.5%(同3.5%)、21年は3.7%と、18年だけが引き上げられた。
一方、コアPCE物価指数で見たコアインフレ率は、18年は2%上昇(前回と変わらず)、19年と20年は各2.1%上昇(いずれも前回と変わらず)、21年は2.1%上昇と予想。これは減税による景気刺激で成長率が拡大していくことに伴って、インフレ率は18年に物価目標(2%上昇)に達し、それ以降はやや超過するとみている。
次回のFOMC会合は11月7−8日に開かれる予定。
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