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金融・経済ニュース

米8月中古住宅販売、前月比横ばいも5カ月ぶりに下げ止まり

2018-09-21 11:43:00.0

<チェックポイント>
●未販売住宅(在庫)は4.3カ月分と、前月と変わらず―前年水準上回り安定化の兆し
●販売価格2カ月連続低下も、前年比4.6%上昇と高水準

●在庫(供給)が安定し住宅購入希望者が市場に戻る下地できた―NARエコノミスト見解

 NAR(全米不動産業協会)が20日発表した8月中古住宅販売件数(季節調整済み)は前月比横ばいの年率換算534万戸と、7月まで4カ月連続で減少していたが、5カ月ぶりに下げ止まった。ただ、市場予想の537万戸には届かず、16年2月の521万戸以来2年6カ月ぶりの低水準が続いている。

 季節要因を無視できる前年比は1.5%減と、3月以降6カ月連続の前年割れとなった。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「住宅ローン金利の加速や高水準の住宅価格、住宅在庫不足は依然、新規住宅取得者を市場から遠ざけている」とした一方、「住宅販売は底を打った可能性がある。住宅在庫(供給)が安定し緩やかに増えてきたことで、住宅購入希望者が市場に戻ってくる下地ができたように思われる」と述べ、今後、住宅販売が回復に向かう兆しが出てきたとみている。

 住宅供給の過不足感を示す8月末時点の未販売住宅(在庫)は前月比横ばいの192万戸となった。また、前年比は2.7%増と、3年超ぶりに前年水準を上回った。同月の販売ペースに換算した在庫水準は4.3カ月分と、前月と変わらなかったが、1年前の水準(4.1カ月分)を上回り、落ち着く見通しが出てきた。

 地域別の販売状況をみると、全体の4割以上を占め最もウエートが大きい南部が前月比0.4%減(前年比は1.8%増)の223万戸と、低迷し全体の足を引っ張った。北東部は同7.6%増の71万戸に回復したが、前年比は2.7%減と落ち込み、中西部も同2.4%減(同0.8%減)の128万戸、西部も同5.9%減(同7.4%減)の112万戸と、前年水準を割り込んだままだ。

 8月の中古住宅価格は在庫水準が横ばいとなり住宅供給が落ち着いたことを反映して、中央値で前月比1.7%低下の26万4800ドルと、2カ月連続で低下した。しかし、まだ過去最高となった6月の27万3800ドルに近い水準で、1−3月の24万ドル台を大幅に上回っている。前年比も4.6%上昇と、賃金上昇率の2倍もの高い伸びで、78カ月連続で前年水準を上回った。これは予算が限られた低・中所得の住宅購入者にとっては頭痛の種だ。これは主力の一戸建ても同様で、8月の住宅価格は前年水準より4.9%も高い26万7300ドルとなっている。

 住宅供給不足と価格上昇が続く中、新規住宅取得者の比率は8月が31%と、前月の32%を下回った。1年前と変わらなかったが、17年全体の34%、16年の35%を下回り、相変わらず低水準となっている。新規住宅取得者の比率が低迷しているのは手ごろ感のある住宅を見つけにくいためで、住宅販売が伸び悩む要因ともなっている。

 一方、住宅購入者の経済余力に大きな影響を与える住宅ローン金利もフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利でみると、8月は4.55%と、7月の4.53%を上回った。6月の4.57%や5月の4.59%をやや下回っているが、1月の4.03%や17年12月の3.95%、また、16年の平均3.65%や17年の3.99%も上回り、依然、高水準だ。直近の9月20日時点では4.65%と、11年5月以来7年ぶりの高水準にまで加速しており、中古住宅の所有者がマイホームを売って違う家に買い替える動きにもブレーキがかかり、住宅供給が増えない可能性もある。

<関連銘柄>
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 iS米小型<1588>、iS米高配当<1589>、iS米リート<1590>、
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提供:モーニングスター社