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金融・経済ニュース

英中銀、政策金利と量的金融緩和措置の据え置きを決定

2018-09-14 09:48:00.0

<チェックポイント>
●「継続的な金融引き締めはインフレ率を物価目標に戻すため適切」との判断維持

●EU離脱の先行き不透明感払しょくまで金融政策現状維持―市場観測

●7−9月期GDP見通しを前期比0.4%増から同0.5%増に上方修正

 イングランド銀行(BOE、英中銀)は13日、金融政策委員会(MPC)の結果を発表し、市場予想通り政策金利を全員一致で現状の0.75%の水準を維持することを決めた。

 また、資産買い取りスキームを通じた量的金融緩和策(QE)についても、国債の買い取り枠4350億ポンド(約63兆9070億円)、投資適格級の社債買い取り枠100億ポンドと、いずれも現状通りとすることを全員一致で決めた。

 BOEは前回8月会合で政策金利を0.25ポイント引き上げ0.75%としたが、利上げ継続は、「EU(欧州連合)離脱が円滑に進むこと」が前提。最近では、EU離脱協議は暗礁に乗り上げ、カーニーBOE総裁も「協議は何も合意できずに終わるノーディールのリスクが高まった」と警告。さらに、カーニー総裁が20年1月まで円滑なEU離脱を確実にするため、総裁任期を延長したいと表明したことから、市場ではEU離脱をめぐる先行き不透明感が払しょくされるまでBOEは利上げせず、現状維持のパターンに戻る可能性が高いとみている。

 ただ、現在の0.75%という金利水準は、09年2月(1.00%)以来9年7カ月ぶりの高い水準ではあるものの、依然、超低水準に変わりはない。このため、BOEは金融政策の余地を残すために追加利上げが必要だ。8月の利上げも19年3月の英国のEU(欧州連合)離脱後の急激な景気変動に備え、景気刺激のための利下げ余地を生むためだった。

 BOEは会合後に発表した議事抄録で、前回会合時と同様、「四半期インフレ報告書の予測通りに景気が拡大して行けば、経済予測期間中の継続的な金融引き締め政策はインフレ率を2%上昇の物価目標に向けて持続安定的に近づける上で適切である」との文言を残し、追加利上げの可能性に含みを持たせた。また、「将来の利上げが徐々にゆっくりとしたペースで行われる」との文言も残し、政策の一貫性を維持している。

 もともとQEは、これ以上は利下げできないという状況になった場合、金融システムに流動性を潤沢に供給して景気を支える役割がある。BOEではこれまで政策金利を2.00%にまで引き上げて、もし景気が悪化すれば、1.50ポイント利下げして最低水準とみなす0.50%に引き下げれば良いという考え方だった。ただ、最近では1.50%まで利上げし、景気悪化時に1.50ポイント下げてゼロ金利にしても問題がないという考え方に変わってきており、2.00%の手前の1.50%の水準でQE減額を開始できるとの判断に変わったとみられる。もしQE減額で景気が悪化すればゼロ金利とし、それでも不十分ならQE減額も撤回すれば良いというスタンスがうかがえる。

 なお、BOEは前回8月会合時に公表した最新の経済予測で7−9月期GDP(国内総生産)見通しを前期比0.4%増と予想したが、今回の会合で同0.5%増に上方修正したことを明らかにした。

 BOEの次回会合は11月1日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社