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金融・経済ニュース

米7月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比15.7万人増―市場予想下回る

2018-08-06 10:29:00.0

<チェックポイント>
●非農業部門雇用者数の伸び鈍化は一過性との見方大勢

●平均時給は前月比0.3%増に加速―予想と一致

●失業率は3.9%に低下―18年ぶり低水準の3.8%に接近




 米労働省が3日発表した7月雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比15万7000人増と、6月の同24万8000人増を下回り、市場予想の同19万人増を約3.3万人も下回った。ただ、過去2カ月(5月と6月)の数値が計5万9000人も上方改定されたことや、失業率が4.0%から18年ぶり低水準(5月に記録した3.8%)に近い3.9%に低下したことから、雇用市場は堅調を維持しており、市場では個人消費や企業の投資活動が強いことから7月の非農業部門雇用者数の伸び鈍化は一過性の可能性があるとみている。

 また、市場が注目した賃金(平均時給)は前月比0.3%増と、6月の同0.2%増を上回り、市場予想と一致した。

 一方、平均時給の前年比は2.7%増で市場予想通りだった。市場では賃金の伸びが前年比で3%増を超えればインフレ加速の兆しとみている。ただ、今は米中貿易戦争の激化に見られるように世界的な貿易摩擦懸念が強まって景気の先行きが不透明なため、企業は賃金の大幅な引き上げに慎重で、3%増に達するのは18年末、それ以上となるのは19年になるとの見方が大勢だ。

 統計発表後、米債券市場では長期国債が買われ債券価格と反対方向に動く利回りが3%から2.973%まで低下した。これは統計発表前に雇用者数が大幅に伸びインフレ加速懸念が強まると予想して長期国債を売っていた投資家が予想外の弱い結果を受けて売り残を解消する巻き戻し(買い戻し)を強めたためとみられる。

 失業率は6月の4.0%から3.9%に低下し、市場予想とも一致した。足元の経済がしっかりしていることを示す。

 労働市場への参加度を示す労働参加率(軍人を除く16歳以上の総人口で労働力人口を割ったもの)は62.9%と、6月から変わらなかった。

 失業状態の深刻さを示す6カ月以上(27週間)の長期失業者数は、6月の147万8000人から7月は143万5000人と、減少した。この結果、失業者全体に占める長期失業者の比率も前月の23%から22.7%に低下し、前年同月の水準(25.4%)も下回った。雇用状況の厳しさが緩んだことを示す。

 また、広義の失業率(U−6、狭義の失業者数に仕事を探す意欲を失った労働者数(産業予備軍)と経済的理由でパート労働しか見つからなかった労働者数を加えて算出した失業率)も6月の7.8%から7.5%に低下した。これは17年ぶりの低水準。また、1年前の8.5%も下回っている。

 一方、正規雇用をあきらめてやむを得ずパート労働者となった数は6月の474万3000人から7月は456万7000人と、5カ月連続で減少し、11年ぶりの低水準となった。また、1年前の523万6000人も大幅に下回っている。これは企業が熟練労働者の確保が難しい中、パート労働者に長時間の就業機会を与えた結果とみられる。

 過去1年間、仕事を探したことがあるものの、ここ1カ月間は仕事を探す意欲を失ったため失業者となり、あともう少しで労働力人口に加えられた縁辺労働者、いわゆる産業予備軍が約150万人と、前月の144万人を下回り、1年前の163万人から大幅に減少しており、縁辺労働者が好調な経済に刺激されて労働市場に復帰し始めていることを意味する。

提供:モーニングスター社