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米4−6月期実質GDPは市場予想通り前期比、4.1%増―個人消費、政府支出が加速
2018-07-30 09:39:00.0
<チェックポイント>
●輸出は大豆の報復関税前の前倒しで急増
●米中貿易摩擦の激化で今後輸出は低調になるとの見方大勢
●コアPCE物価指数は2.0%上昇に減速―FRBの物価目標と一致
米商務省が27日発表した18年4−6月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済みで前期比年率換算4.1%増と、1−3月期の同2.2%増(前回発表時の2.0%増から上方改定)から伸びが加速し、14年7−9月期の同4.9%増以来約4年ぶりの高い伸びとなった。市場予想とも一致した。全体の約7割を占める個人消費が1−3月期の前期比年率換0.5%増と低い伸びの反動で同4.0%増に急加速したことや堅調な輸出と堅調な民間設備投資、さらには政府投資の高い伸びに支えられた。
また、前年同期比の伸び率は2.8%増、1−6月期(上期)の伸び率も同3.1%増となり、17年全体の2.2%増や16年の1.6%増を大幅に上回った。トランプ米大統領が選挙公約としていた4.0%増以上(その後3%増に修正)の伸びに達する勢いとなった。
失業率が18年ぶりの低水準に近い4.0%と、雇用市場が堅調なことや、17年12月に成立したトランプ米政権の1.5兆ドル規模の大規模減税を柱とした税制改革によって景気が刺激された。ただ、市場では4−6月期の強い伸びは一過性に終わり、7−9月期以降は個人消費の伸びの鈍化や米中貿易摩擦の激化で輸出も低調となり、GDP伸び率は3.0%増に鈍化すると予想している。
FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ効果の浸透や、1946−1964年に生まれた戦後ベビーブーマー世代がすでに退職期に入って労働力不足が深刻化すること、さらには労働生産性の低下によって、18年は3.0%増、19年は2.6%増、20年以降は2.0%増と、リセッション(景気後退)懸念が強まると悲観的に見る向きもある。
政府支出は同2.1%増と、1−3月期の同1.5%増を上回り、寄与度も1−3月期の0.27ポイントから0.37ポイントに上昇した。
一方、外需をみると、輸出は1−3月期の伸び(3.6%増)を大幅に上回る同9.3%増となり、GDP寄与度も1−3月期の0.43ポイントから1.12ポイントに上昇した。これはトランプ米大統領の保護貿易政策で世界的な貿易摩擦が激化し、貿易相手国による報復関税が導入される前に主に大豆などの農産物輸出が前倒しされ急増したためとみられている。ただ、市場では米中貿易摩擦の激化によって、今後輸出の伸びが鈍化するとみている。
企業在庫投資の実質変動額は前期比年率換算で1−3月期の303億ドル増から279億ドル減と、縮小に転じた。
GDPデフレーターは、前期比年率換算で3.0%上昇と、1−3月期の2.0%上昇を上回り、市場予想の2.1%上昇も上回った。しかし、PCE(個人消費支出)物価指数は前期比年率換算1.8%上昇と、1−3月期の2.5%上昇から伸びが減速。また、FRBが最も重視しているコアPCE物価指数(値動きが激しいエネルギーと食品を除く)も同2%上昇(1−3月期は同2.2%上昇)に減速し、FRBの物価目標の2.0%上昇と一致した。
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