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米6月小売売上高、市場予想通りの前月比0.5%増―5カ月連続で増加
2018-07-17 10:36:00.0
<チェックポイント>
●自動車・ガソリン除く小売売上高は前月比0.3%増―5月から伸び鈍化
●4−6月期GDP伸び率押し上げに寄与する公算大
●インフレ加速や貯蓄率低下で大幅な伸び続かない可能性も
米商務省が16日発表した6月小売売上高(季節・営業日調整後)は速報値ベースで前月比0.5%増の5068億ドルとなり、市場予想の同0.5%増と一致した。同0.8%増から同1.3%増に大幅上方改定された5月実績値からは伸びが鈍化したが、14年2月(同1.4%増)以来4年4カ月ぶりの高い伸びとなっており、そこからさらに伸びたことは消費が依然として堅調なことを示す。消費は1月の同0.1%減や2月の同0.1%増といった年初の低い伸びから急回復している。トランプ大統領が17年12月に開始した1.5兆ドルの大規模減税や失業率が4%と18年ぶりの低水準にあることから、家計の可処分所得が拡大していることも影響しているようだ。
小売売上高全体の前年比は6.6%増と、5月の6.5%増(改定前は5.9%増)を上回り、5年ぶりの高い伸びとなった。また、この3カ月間(4−6月)の売上高は前年比5.9%増、前3カ月(1−3月)比1.9%増と回復傾向を示しており、17年全体の小売売上高の伸び(5.5%増)を上回った。
内訳をみると、前月はガソリン価格の急騰が小売売上高を押し上げたが、6月も同1%増と、高い伸びとなった。また、堅調な住宅建築需要に支えられている建築資材・園芸も5月の前月比2.5%増のあと、6月はさらに同0.8%増となった。
一方、月ごとの変動が激しい自動車・同部品は前月比0.9%増と、前月の同0.8%増から伸びが加速した。このうち、自動車ディーラーは前月比1.0%増(5月は同0.8%増)となった。このガソリンスタンドと自動車・同部品を除いた小売売上高は前月比0.3%増となり、5月の同1.3%増からさらに伸びた。また、ガソリンスタンドや自動車・同部品に加えて、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比横ばいとなり、5月の同0.8%増や市場予想(同0.4%増)を下回り、実質的な小売売上高は落ち着いた動きとなった。
このコア小売売上高はGDP(国内総生産)を構成する個人消費支出の財支出に組み込まれる重要な指標となっているが、6月が堅調を維持したことや、9日に発表された5月の消費者信用残高の増加額が245億ドルと、前月の103億ドルから急増し、17年11月以来6カ月ぶりの高い伸びとなっていることから、市場ではGDP(国内総生産)の3分2を占める個人消費が4−6月期GDPは4年ぶりの高い伸びとなる前期比年率換算4.0−4.5%増にまで押し上げられると予想している。前期(1−3月期)は同2.0%増だった。
ただ、インフレ率が加速し始め、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ継続(年内4回見通し)で金利高の傾向があること、さらには米中貿易摩擦の激化が懸念される中、市場ではこのままの強い消費の伸びが続くのは難しいとの見方が多く、7−9月期の消費の伸びは鈍化するとみられている。消費を見る上で重要な可処分所得に対する貯蓄の割合である貯蓄率は4月が3.0%、5月は3.2%と、1年前の3.9%や16年の4.9%から大幅に低下しており、消費者はすでに貯蓄を減らしている。
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