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金融・経済ニュース

米6月雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比21.3万人増―市場予想上回る

2018-07-09 09:19:00.0

<チェックポイント>
●平均時給は前月比0.2%増に減速し予想下回る

●失業率は4.0%に上昇

●賃金伸び率低下でインフレ加速懸念後退

 米労働省が6日発表した6月雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比21万3000人増と、5月の同24万4000人増を下回り、3カ月ぶりに減少したが、市場予想の同19万5000人増を大きく上回り、足元の米景気は依然強いことを示した。

 一方、市場が注目した平均時給は前月比0.2%増と、市場予想の同0.3%増や前月の同0.3%増を下回り、失業率も3.8%から4.0%に上昇した。統計発表後、市場ではインフレに直結する賃金の伸びが鈍化したことを受けてインフレ上ブレ懸念が後退し、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ加速圧力も和らいだとして、債券市場では長期国債が買われ利回りが低下。外為市場ではドルが主要通貨に対し下落し、株式市場ではNYダウが安寄りした。

 雇用者数の内訳は、民間部門が前月比20万2000人増と、5月の同23万9000人増(前回発表時21万8000人増)を下回ったが、市場予想の同19万2000人増を1万人上回った。

 過去2カ月の改定値をみると、5月が前回発表時の前月比22万3000人増から同24万4000人増に、また、4月も前回発表時の同15万9000人増から同17万5000人増にいずれも上方改定された。この結果、4−5月の2カ月間で計3万7000人もの上方改定となった。

 中・長期のトレンドをみると、過去3カ月間(4−6月)の月平均は21万1000人増と、5月時点の19万1000人増を上回り伸びが加速し、17年(217万人増)の月平均18万1000人増や16年(234万人増)の同19万5000人増も上回っている。景気回復が持続安定的に進むために必要といわれる15万人増も超えており、今後、労働市場への参加者数の増大を十分吸収できるほど堅調が続いているといえる。

 失業率は4.0%と、3カ月ぶりに上昇に転じ、市場予想の3.8%を上回った。5月は3.8%と、4月の3.9%から2カ月連続で低下していた。それでも2月と3月の各4.1%や1年前の4.3%を下回り、足元の経済がしっかりしていることを示す。

 労働市場への参加度を示す労働参加率(軍人を除く16歳以上の総人口で労働力人口を割ったもの)は5月の62.7%から6月は62.9%へと、4カ月ぶりに上昇した。

 6月の1時間当たり平均賃金(全従業員データ)は前月比0.2%増の26.98ドルと、市場予想の同0.3%増や5月の同0.3%増から伸びが減速した。前年比は2.7%増と、5月の同2.7%増と変わらなかったが、市場予想の2.8%増を下回った。

 一方、週平均労働時間は34.5時間と、5月の34.5時間と変わらなかった。市場予想とも一致した。しかし、このうち、製造業の週平均労働時間(全従業員データ)は5月の40.8時間から40.9時間に増加した。製造業の週平均の残業時間も5月の3.4時間から3.5時間に増加した。

 多くのエコノミストは企業が熟練労働者の雇用を強める夏ごろには賃金の伸びが加速し、インフレ上ブレ圧力を高めると予想する。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長も4月の講演で、米経済と雇用市場は堅調を維持していていることから、今は賃金の伸び率が抑制されていてもインフレ率は物価目標の2%上昇に向かって上昇し続ける、と判断しており、小幅な利上げ継続が必要との認識を示している。

 しかし、政府は統計発表と同じ6日から中国からの340億ドル相当の輸入品に対し25%の追加関税の適用を開始した。今後は米中貿易摩擦が激化する中で企業の投資が抑制され景気拡大の勢いも減じる可能性がある。また、折からの熟練労働者不足もあり、今後、雇用者数の伸びが鈍化する懸念がある。

<関連銘柄>
 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
 SPD500<1557>、国際VX中先<1561>、iS米超大型<1587>、
 iS米小型<1588>、iS米高配当<1589>、iS米リート<1590>、
 NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、NYダウベア<2041>

提供:モーニングスター社