金融・経済ニュース
RBA、市場の予想通り政策金利を1.50%に据え置き−21会合連続
2018-07-03 15:39:00.0
<チェックポイント>
●18−19年の経済成長率は平均3%増をやや超えるとの見通し維持
●家計消費が景気下ブレリスクとの見方を維持
●「最近の豪ドル相場はやや弱含んでいる」との文言を復活
豪準備銀行(RBA)は3日の理事会で、政策金利であるオフィシャルキャッシュレート(OCR、銀行間取引で使われる翌日物貸出金利)を市場の予想通り、過去最低水準である1.50%のまま据え置くことを決めた。16年9月に据え置きに転じて以降、これで21会合連続の現状維持となる。
RBAが金融政策を据え置いた背景にはインフレ率が物価目標(2−3%上昇)を下回り、依然低水準が続いていることがある。金融政策決定会合後に発表した声明文で、インフレの見通しについて、前回6月5日会合時と同様に、「インフレ率は低い。インフレ率は当分の間、低水準が続く可能性が高い」としている。
インフレ加速要因となる賃金の見通しについても、「賃金の伸びは依然として低い。経済が強くなるにつれて賃金が幾分上昇するものの、しばらくこうした(低い)状況が続く可能性が高い」と前回の会合で使った文言を残し、賃金上昇ペースの遅れがインフレ下ブレリスクとなっていることを改めて強調した。ただ、「今後、インフレ率は経済が強まるにつれて徐々にゆっくりとしたペースで伸びが加速していく。われわれは18年に2%上昇をやや超えると予想している」との見方は維持した。
その上で、前回会合時と同様に、「低金利はオーストラリア経済を引き続き下支えしていく。今後、失業率の低下が一段と進み、インフレ率が物価目標の水準に戻ることが予想されるが、緩やかなペースで進む。こうしたさまざまな判断材料に基づいて、われわれは金融政策を現状のまま維持することが、経済成長を持続的に安定させ、やがて物価目標を達成することに役立つと判断した」と述べている。
また、豪ドル相場の現状認識や見通しについて、前回の会合で使われた「豪ドル相場の上昇が進めば、景気回復やインフレ上昇ペースが予測より遅くなる」との文言を削除し、豪ドル高が輸入物価を抑制する一方で、輸出業者にとっては逆風となるとの懸念を弱めた。今回の会合では、前々回5月1日会合で使われた「ここ最近の豪ドル相場はやや弱含んでいる」との文言を復活させた。ただ、「豪ドルは依然として貿易加重平均では過去2年間の水準の範囲内にある」との文言は残した。
景気の先行きについては、前回会合時と同様、「豪州経済は依然、拡大を続けており、18年と19年は平均で3%増をやや超える見通しだ」とした。ただ、その一方で、「(経済見通しの)不安定要因の一つは家計消費だ。家計収入の伸びは緩やかで、家計債務は高水準にある」とし、前回と同様、家計消費が景気下ブレリスクになるとの見方を示した。
雇用市場の見通しについては、「雇用市場の見通しは依然として強含みだ。労働市場への参加の著しい上昇を伴って雇用が拡大している」とし、前回の会合で使われた「ただ、ここ数カ月の雇用の拡大ペースは緩やかになっている」の文言を削除し、先行き懸念を弱めた。また、「17年の大半、失業率はほとんど変わらず約5.5%となったあと、失業率は緩やかに低下していくことが予想される。求人率は高く、他の先行指標も今後、雇用が堅調な伸びとなることを示している」との文言を残した。
最新のデータでは、6月14日に発表された5月失業率(季節調整後)は5.4%と、4月の5.6%から0.2ポイント低下し、豪州の失業率は賃金上昇とインフレを急速に加速させるといわれる完全失業率(5%)に依然達していない。一方、5月の求人数は23万4200人と、3カ月前の2月に比べ4.6%増、前年比21.4%増と、高水準となっている。市場では賃金とインフレ率の伸びも依然弱いことから、19年半ばまで利上げは行われないと予想している。
次回会合は8月7日に開かれる予定。
提供:モーニングスター社




