金融・経済ニュース
米5月中古住宅販売、前月比0.4%減の年率543万戸―市場予想下回る
2018-06-21 12:44:00.0
<チェックポイント>
●住宅価格急騰と住宅不足で2カ月連続の前月比減少
●住宅ローン金利上昇加速で住宅購入余力のさらなる低下が懸念材料
●5月未販売住宅(在庫)は4.1カ月分、供給不足続く
NAR(全米不動産業協会)が20日発表した5月中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比0.4%減の年率換算543万戸と、2カ月連続の減少となり、市場予想の555万戸を大きく下回った。住宅価格が急騰したことや住宅供給不足が続いていることが主な要因。
また、季節要因を無視できる前年比も3.0%減と、3月、4月に続いて3カ月連続の前年割れとなった。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「住宅購入需要は強いものの、信じられないほど低水準の住宅供給が依然として住宅販売の足かせとなっている。間違いなく、住宅ローン金利の上昇と住宅価格の高騰が潜在的な住宅購入者の予算を圧迫し、その結果、住宅市場に近づけなくなっている」と分析している。
地域別では、全体の4割以上を占めウエートが最も大きい南部が前月比0.4%減(前年比は横ばい)の232万戸、主力の西部も同0.8%減(同4.1%減)の117万戸、中西部も同2.3%減(同2.3%減)の126万戸と、足を引っ張った。西部の前年比の大幅な落ち込みは主に住宅価格の高騰が原因とみられる。北東部だけが同4.6%増となったが、前年比は11.7%減と落ち込んでいる。また、4月の販売件数は前回発表時の546万戸から545万戸へと、1万戸下方改定された。
市場が注目していた住宅供給の過不足感を示す5月末時点の未販売住宅(在庫)は前月比2.8%増の185万戸と、5カ月連続で増加したが、前年比は6.1%減と、36カ月連続で前年水準を下回ったままで、住宅供給は十分とはいえない。
5月の中古住宅価格は深刻な住宅供給不足(住宅在庫は前年比6.1%減)に変わりがないことから、中央値で前月比2.7%上昇の26万4800ドルと、過去最高となった。前年比も4.9%上昇と、賃金上昇率の2倍もの高い伸びで、75カ月連続で前年水準を上回り高値水準が続いている。これは予算が限られた低・中所得の住宅購入者にとっては頭痛の種だ。主力の一戸建ても同様で、5月の住宅価格は前年水準より5.2%も高い26万7500ドルとなっている。
深刻な住宅供給不足と価格上昇が続く中、初めて住宅を購入する新規住宅取得者の比率は5月が31%と、4月の33%から低下した。1年前の33%や17年全体の34%、16年の35%を下回り、低水準となっている。新規住宅取得者の比率が低迷しているのは手ごろ感のある住宅を見つけにくいためで、住宅販売が伸び悩む要因ともなっている。
一方、住宅購入者の経済余力に大きな影響を与える住宅ローン金利もフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利でみると、5月は4.59%と、11年5月以来7年ぶりの高水準となり、4月の4.47%や3月の4.44%、2月の4.33%、1月の4.03%、昨年12月の3.95%を上回り、7カ月連続で伸びが加速している。16年の平均3.65%や17年の3.99%を上回り、11年5月の4.64%以来7年ぶりの高水準だ。また、最新の6月14日時点でも4.62%と、さらに加速している。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、
SPD500<1557>、国際VX中先<1561>、iS米超大型<1587>、
iS米小型<1588>、iS米高配当<1589>、iS米リート<1590>、
NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、NYダウベア<2041>
提供:モーニングスター社




