金融・経済ニュース
米5月小売売上高、前月比0.8%増―3カ月連続で増加
2018-06-15 14:41:00.0
<チェックポイント>
●伸び加速し消費に強さ戻る
●4−6月期GDP伸び率押し上げに寄与する公算大
●減税やタイトな雇用市場で可処分所得の増加が背景
米商務省が14日発表した5月小売売上高(季節・営業日調整後)は速報値ベースで前月比0.8%増の5020億ドルと、4月の同0.4%増から伸びが加速し、市場予想の0.4%増を上回った。3カ月連続の増加となり、消費は1月の同0.1%減や2月の同0.1%増といった年初の低水準から急回復したといえる。また、今回の発表では3月と4月の過去2カ月の数値が改定。4月が前回発表時の前月比0.3%増から同0.4%増へと上方改定された一方、3月は同0.8%増から同0.7%増にやや下方改定された。
5月小売売上高全体の前年比も5.9%増と、4月の4.8%増(改定前は4.7%増)を大幅に上回った。この3カ月間(3−5月)は前年比5.2%増となり、前3カ月(17年12月−18年2月)比の1.3%増から急速に回復し、17年全体の小売売上高の伸び(5.2%増)を上回った。
5月はガソリン価格が急騰しても全体の小売売上高が前月比0.8%増と高い伸びとなったことや、強い住宅需要で建築資材の物価上昇が大きい建築資材・園芸セクターでも高い伸び(2.4%増)となり、消費に強さが戻った。
今回の統計では、全体の小売売上高から自動車・同部品を除くと、前月比0.9%増と、4月の同0.4%増から伸びが急加速した。市場予想の同0.5%増を上回り、思ったよりも消費が強いことを示した。ガソリンスタンドや自動車・同部品、建築資材、飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は同0.5%増と、4月の同0.6%増をやや下回ったものの、予想(同0.4%増)以上の強さとなった。
5月の数値が前月比0.8%増と、伸びが加速し、年初の弱い伸びから急回復しているのは、トランプ米大統領が17年12月に開始した1.5兆ドルの大規模減税や失業率が17年ぶり低水準とタイトな雇用市場となり家計の可処分所得が拡大しているからだ。
コア小売売上高はGDP(国内総生産)を構成する個人消費支出の財支出に組み込まれる重要な指標となっているが、5月が強い結果となったことから、市場はGDP(国内総生産)の3分2を占める個人消費が4−6月期GDPを押し上げるとみている。統計発表後、市場の一部では4−6月期GDP伸び率見通しを前期比年率換算で3.8%増と4%近くまで引き上げている。前期(1−3月期)の同2.2%増の倍近い大幅増予想ということになる。
しかし、インフレ率が加速し始めている中、こうした強い消費が今後も続くかどうか6月以降のデータを注視する必要がある。
提供:モーニングスター社




