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米4月新築住宅販売、前月比1.5%減の66.2万戸―市場予想下回る
2018-05-24 09:59:00.0
<チェックポイント>
●住宅ローン金利の上昇や原油高が足かせに
●住宅価格は上昇、高額物件の販売が増加
●資材や労働者不足で新築住宅の供給不足解消メド立たず
米商務省が23日発表した4月新築住宅販売件数(季節調整済み)は前月比1.5%減の年率換算66万2000戸と3カ月ぶりに減少に転じ、市場予想の67万7000戸も下回った。地域別では、全体の54%を占める南部が前月比0.3%増(前年比6.0%増)、西部が同7.9%減(同18.9%増)、中西部は横ばい(同26.4%増)にとどまった。北東部は同11.1%増(同5.3%増)だった。
また、今回の発表では、3月の販売件数が前回発表時の69万4000戸から67万2000戸、2月も66万7000戸から65万9000戸、1月も64万4000戸から63万3000戸と、3カ月間で合計4万1000戸も下方改定された。
住宅販売の減少は、4月に南部、北東部、中西部の全米13州40地域を襲った大雪や洪水などの悪天候の影響の他、住宅ローン金利が加速したことも要因。フレディマックの30年固定金利の平均約定金利は4月25日時点で4.58%(直近の5月17日時点で7年ぶり高水準の4.61%)と、3月の4.44%や2月の4.33%、1月の4.03%、昨年12月の3.95%から伸びが急加速してきた。16年の平均3.65%や17年の3.99%を上回る高水準だ。
また、原油高を反映したガソリン価格の急伸も消費を抑制し始めている。ガソリン価格は5月中旬時点でレギュラーの全国平均が1ガロン=約3ドルと、1年前から約1ドルも高くなっている。商務省が15日に発表した4月小売売上高もガソリン販売が前月比0.8%増(前年比11.7%増)となったため、全体では同0.3%増と、3月の同0.8%増から伸びが鈍化し消費が抑制されている。
3月の新築住宅価格の中央値(季節調整前)は、前月比7.0%低下の31万2400ドルと、3月の同1.8%上昇から低下に転じた。比較的低価格帯の30万ドル未満の販売比率は前月の41%から47%に上昇した一方で、40万ドル以上の高額物も前月の31%から36%に上昇。平均値は前月比11.3%上昇の40万7300ドルと、3月の同2.2%低下から拡大した。75万ドル超の超高額物件の販売比率が前月の4%から2倍以上の10%に増えたためとみられる。
4月の新築住宅在庫(着工前や建築中の住宅も含む。季節調整値)は前月比0.7%増(前年比12.4%増)の30万戸と、住宅バブル期の在庫水準(45万戸)の67%の水準にとどまった。建築業者が資材コストの上昇や労働者不足などで住宅供給を思ったほど増やせず、4月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準は5.4カ月相当、住宅建築業界が容認可能な水準6カ月相当を下回っている。供給不足はすぐに緩和せず、住宅価格は高水準の状態が続く可能性が高い。また、労働者不足に直面している建築業者が税制改革の効果で需要の盛り上がりが見込まれるとはいえ、ガソリン価格の高騰や住宅ローン金利の上昇という逆風の中、5月以降の新築住宅建設が加速するか動向を見極める必要がある。
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