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金融・経済ニュース

英国のEU離脱第2段階協議、EU首脳会議で合意承認へ(1)―英国が大きく譲歩

2018-03-20 12:22:00.0

 3月19日、英国のデービッド・デービスEU離脱担当相はベルギー・ブリュッセルのEU(欧州連合)本部でEUのブレグジット首席交渉官であるミシェル・バルニエ氏と会談し、第2段階協議の最初の交渉である移行期間の設置に関する協議で合意した。これで英国が3月23日に開かれるEU加盟27カ国首脳会議で、このEUとの移行期間協議に関する合意(条約案)が了承される見通しとなった。ただ、一時的に棚上げされている北アイルランド国境問題が4月から始まる次の貿易交渉で最大の難関となるのは間違いなく、同問題はEUが要求しているように18年6月に開かれる次回EU首脳会議までに合意しなければ貿易交渉は平行線が続く可能性がある。

 今回合意した主な内容は、
(1) 移行期間は20年12月末までの21カ月間とする
(2) 移行期間が終了する20年12月末までに英国に入国したEU市民は永住権を主張できる
(3) 移行期間中はEUルールの「人(労働者)の移動の自由」が保証される
(4) 移行期間中に導入されたEUの新ルールの決定について英国が賛成できない場合、英国はその決定を適用しないことを選択できる
(5) 英国は移行期間中に他国との貿易協定に調印できるが、貿易協定の効力の発効は移行期間終了後となる
(6) 北アイルランド国境問題に関するEUルールの合致による解決方法(いわゆる、バックストップオプション条項)を英国のEU離脱に関する条約案に盛り込む
 ――といったもので、英国がEUに大きく譲歩した内容となっている。

 これまでEUは移行期間協議に関する交渉ガイドラインで、
(1) 期間中、「人の移動の自由」のEUルールを認めなければEUの関税同盟や単一市場へのアクセスは認めない
(2) 移行期間は20年12月末までの21カ月とし英国の24カ月を下回る
(3) 17年12月の第1段階協議の合意内容の完全に実施する
(4) 期間中、英国は他国との貿易交渉はできるが調印はできない
(5) 期間中、新しいEU法・ルールの決定にあたり意見を述べることはできず、決定を受け入れる
 ――の5点を英国に要求していた。これに対し英国は、
(1) 移行期間中、英国はEUにとどまりEU法に従うが、期間中のEUからの移民はそれ以前のEU市民とは別扱いし入国審査を受ける
(2) 期間中のEUの新法やルールには従わない
 ――と反発していたが、結局、ほぼEUの要求を丸呑みするという現実的な路線を選択せざるを得なかった。

提供:モーニングスター社