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米2月住宅着工件数、前月比7.0%減の123万6000戸―市場予想下回る
2018-03-19 09:48:00.0
<チェックポイント>
●アパートやマンションなどから一戸建てにシフト
●短期的に住宅在庫不足やや緩和か
●NAHB、一戸建て住宅の増加ペースは今後数カ月間徐々に緩やかになると予想
米商務省が16日発表した2月の住宅着工件数(季節調整値)は、年率換算で前月比7.0%減の123万6000戸と、1月の132万9000戸(前月比10.1%増)から急減し、17年6月(121.7万戸)以来8カ月ぶりの低水準となった。また、市場予想の128.3万−128.5万戸を下回った。主力の一戸建てが前月比2.9%増の90万2000戸と、1月の3.5%増から伸びたものの、5世帯以上のアパートが28.0%減の31万7000戸と、1月の23.6%増から急減速した。堅調な雇用市場や賃金の上昇を背景に住宅購入需要が強まっており、住宅建築業者がアパートから一戸建てに建築の重点をシフトしたためとみられる。
同時に過去2カ月分の数字が改定された。17年12月は前回発表時の120万9000戸から120万7000戸に下方改定されたが、1月は132万6000戸から132万9000戸に上方改定。17年1−12月累計(季節調整前)は前年比2.5%増の120万3000戸(改定前は120万2900戸)となった。
18年1−2月累計も前年比3.5%増の17万6100戸となったが、1月の大幅増が寄与した格好。2月の着工水準は前年比でも4.0%減と、前年水準を下回った。健全な着工水準といわれる150万戸の82%程度にとどまっており、市場の一部では現在の3年続きの深刻な住宅供給不足の状況の一方で旺盛な住宅需要を考えると、200万戸−300万戸の着工件数が適切な水準との見方もある。
一戸建ては着工件数が増加したが、完成件数も増えており、短期的に一戸建て住宅の供給が増加し、在庫不足の緩和や住宅価格の抑制に寄与するとみられる。その一方で住宅ローン金利が上昇傾向にあるため、住宅着工は18年半ばまで緩やかなペースの伸びが続く可能性がある。フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利は3月15日時点で4.44%と、4年ぶりの高水準で、1月の4.03%や12月の3.95%、また、1年前の4.30%を上回り伸びが加速している。
なお、先行指標である2月の住宅建築許可件数はアパートが急減したことから、前月比5.7%減の129万8000戸となり、07年6月以来10年7カ月ぶりの高水準となった1月の同5.9%増の137万7000戸(改定前は139万6000戸)から急減した。また、市場予想の130万−132.2万戸を下回った。
15日に発表された3月初旬のNAHB(全米住宅建設業者協会)/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は前月の71から70へと、3カ月連続で低下し業況感がやや後退している。半年先の業況感を示す期待指数も前月の80から78に低下した。4カ月連続で70を上回っており、好不況の境目を示す50を依然上回っていることから、NAHBでは「住宅建設業者の業況感はしっかりしている」と見ているが、「住宅用地の確保が依然困難な状況にあることや、中期的には住宅用地と住宅建築のコストが増加する見通しのため、一戸建て住宅の増加ペースは今後数カ月間、徐々に緩やかになる」と予想している。
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