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金融・経済ニュース

米1月中古住宅販売件数、前月比3.2%減の年率538万戸―市場予想に反して減少

2018-02-22 09:31:00.0

<チェックポイント>
●前年比では3年5カ月ぶりの減少幅、1月の記録としては19年ぶり低水準

●未販売中古住宅(在庫)は3.4カ月分と依然低水準

●中古住宅販売価格は前年比5.8%上昇と高水準




 NAR(全米不動産業協会)が21日発表した1月の中古住宅販売件数(季節調整済み)は前月比3.2%減の年率換算538万戸と、2カ月連続で減少した。市場予想は0.5%増だった。住宅需要は依然として根強いが、深刻な住宅供給不足で住宅価格が高止まりし、手ごろな価格の住宅が限られていることが背景にある。

 前年比では4.8%減と14年8月(5.5%減)以来3年5カ月ぶりの大幅下落となった。年率換算の538万戸は17年9月の537万戸以来4カ月ぶり、1月の記録としては99年以来19年ぶりの低水準となる。さらに17年12月の販売件数も557万戸から556万戸に1万戸下方改定され、市場にとってはネガティブサプライズばかりの内容となった。

 住宅供給の過不足感を示す1月末時点の未販売住宅(在庫)は前月比4.1%増の152万戸と、増加に転じたが、前年比では9.5%減と32カ月連続で前年水準を下回った。販売ペースに換算した在庫水準も3.4カ月分と前月の3.2カ月分を上回ったものの、1年前の水準(3.6カ月分)を下回る。適正水準とされる6カ月分を大幅に下回る状況で、深刻な住宅供給不足が続いている。

 1月の中古住宅価格は中央値で前月比2.4%低下の24万500ドルとなったが、前年比では5.8%上昇と賃金上昇率の2倍もの高い伸びで、71カ月連続で前年を上回る高値水準が続いている。

 住宅価格が低下しないのは、格安なフォークロージャー(住宅不動産の差し押さえ=競売)物件やショートセールズ(フォークロージャー手続きに進む前の早い段階で債務者と債権者が協議して住宅を任意売却)物件などのディストレスト物件の供給が細っていることも一因。1月のディストレスト物件の販売比率はわずか5%と、水準としては低いままだ。 また、既存の住宅所有者も、住宅の住み替えよりも、リフォームによって住宅の正味価値(住宅価格とローン残高との差額)を高める選択をしていることも住宅供給不足の要因だ。ハーバード大学の最新調査によると、18年のリフォーム関連支出は前年比7.5%増の約3400億ドルと、10年ぶりの高い伸びになることが予想されている。

 深刻な住宅供給不足と価格上昇が続く中、初めて住宅を購入する新規住宅取得者の比率は1月が29%と、17年12月の32%を下回り、1年前の32%や17年全体の34%、16年の35%を下回った。新規住宅取得者の比率低下は手ごろ感のある住宅を見つけにくいことを意味する。

 一方、住宅販売に大きな影響を与える住宅ローン金利もフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利でみると、1月は4.03%と、12月の3.95%を上回り4カ月連続で伸びが加速した。16年の平均3.65%や17年の3.99%を上回っており、今後、新規住宅取得者の住宅購入需要に一段とブレーキがかかる懸念が出てきた。

 1月の統計結果について、NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「1月の販売不振は住宅在庫不足が続いていることを示す。住宅供給の欠如と、それによる住宅価格の高騰がすべての要因だ。特に一戸建てが過去10年間に(住宅バブルの崩壊を受け)建築件数が急減したことが今の住宅供給不足の元凶となっている」と分析している。ただ、「住宅見学の訪問者数は17年12月より増えている」と、住宅購入意欲は強いと指摘。その上で、「住宅市場では手ごろな価格で購入できる物件が少なくなっており、住宅価格の低下にはもっと多くの住宅供給が必要だ。1月の住宅着工件数が好調だったことや住宅建築業者の建築意欲も強いことから今後、徐々に供給が増えていく」とやや楽観的にみている。しかし、エコノミストの大方は18年の中古住宅の販売は在庫不足が続くため、緩やかな増加にとどまるとみている。

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提供:モーニングスター社