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米1月住宅着工件数、前月比9.7%増の132万6000戸―市場予想上回る
2018-02-19 09:46:00.0
<チェックポイント>
●着工件数、1年3カ月ぶり高水準―12月の悪天候による急減から回復
●建築許可件数、10年7カ月ぶり高水準―アパートが急増
●12月着工件数は1万7000戸の上方改定
米商務省が16日発表した1月住宅着工件数(季節調整値)は、年率換算で前月比9.7%増の132万6000戸と、16年10月以来1年3カ月ぶりの高水準となり、市場予想の123万4000戸を大幅に上回った。2世帯以上のアパートやマンションなどの集合住宅が急回復し、主力の一戸建ても堅調だった。
17年12月が北東部と南部の暴風雪などの天候悪化で急落(前月比6.9%減)したが、その大幅な反動増となった。1月の建築許可件数も約140万戸台と堅調な伸びとなったことから判断して、前月の着工件数の急減は一時的なものだったといえる。
1月全体の着工水準は17年の最高記録となった11月の129万9000戸を上回り、16年10月に記録した直近ピークの132万8000戸に迫った。
内訳は一戸建てが前月比3.7%増の87万7000戸と、12月の同10.6%減から回復する一方で、5世帯以上のアパートは同19.7%増の43万1000戸と、12月の同4.3%増から急加速した。しかし、市場の一部では一戸建てが増加したものの、伸びが思ったほど強くなく、住宅ローン金利の上昇傾向を受けて住宅着工は18年半ばまで緩やかなペースの伸びにとどまるとの見方が出始めた。
地域別でみると、1月は中西部(前月比10.2%減)を除く全地域で急増した。全体の半分以上を占める主力の南部が前月比9.3%増と、12月の同11.3%減から一転して増加した。北東部は同45.5%増、西部も同10.7%増となった。一戸建ては中西部と西部を除いたすべての地域で増加に転じ、南部で4.5%増となった他、北東部では34.7%増と、大幅な伸びを見せた。
また、12月着工件数が上方改定されたのは明るい材料。11月の数値は前回発表時の129万9000戸から変わらなかったが、12月は119万2000戸から120万9000戸へ、1万7000戸上方改定された。この結果、17年(季節調整前)は前年比2.5%増の120万2900戸(改定前は120万2100戸)に上方改定され、過去10年間で最高となり依然堅調を維持している。
一方、先行指標である1月住宅建築許可件数は一戸建てが5カ月ぶりに減少したものの、アパートが3カ月ぶりに増加に転じたことから、前月比7.4%増の139万6000戸と3カ月ぶりに増加し、07年6月以来10年7カ月ぶりの高水準となった。市場予想の130万戸を上回った。
また、15日には住宅業界、特に一戸建て建築の業況判断を示す2月初旬のNAHB(全米住宅建設業者協会)/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数が発表された。前月と変わらずの72となり、17年11月の99年以来18年ぶりの高水準を下回ったが、住宅ローン金利が14年4月以来3年9カ月ぶりの高水準(15日現在のフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利4.38%)となったにもかかわらず、好不況の境目を示す50を依然上回っており、1年前の65も大幅に上回っており、依然堅調だ。
NAHBのランディ・ノエル会長は、堅調な業況判断が続いていることについて、「建築業者は(トランプ大統領の大規模減税の税制改正など)政治環境が経済成長を押し上げ、住宅市場にとって追い風になっていることに勇気づけられている」としたものの、「その一方で、労働力不足や建築資材の価格上昇などサプライサイドの問題を克服しなければならない」と述べ、先行きへの懸念を示す。チーフエコノミストのロバート・デイツ氏も「雇用者数の拡大が続き、住宅所有志向も強まっているものの、住宅供給がタイトとなっているため、一戸建てについては堅調が続くものの、伸びは緩やかなペースにとどまるだろう」と慎重な見方を示している。
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