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金融・経済ニュース

米17年10−12月期実質GDP、2.6%増と予想下ブレ―個人消費堅調も輸入拡大が押し下げ

2018-01-29 10:33:00.0

<チェックポイント>
●個人消費など堅調も輸入と在庫投資が足かせ

●20年以降に2.2%増に伸び鈍化との見方も

●コアPCE物価指数は1.9%上昇に加速、FRBの物価目標2%上昇に接近




 米商務省が26日発表した17年10−12月期の実質GDP(国内総生産)伸び率(速報値)は季節調整済みで前期比年率換算2.6%増と、前期(第3四半期)の3.2%増や市場予想の2.9%増を下回った。

 また、17年全体の成長率も2.3%増と、13−16年の実質GDP伸び率の平均値2.3%増と並んでおり、トランプ米大統領が掲げる3%成長には程遠い。エコノミストの多くは、17年12月に成立したトランプ政権による1.5兆ドル規模の大規模減税を柱とした税制改革と規制緩和によって景気が刺激され、今後数年間は3%増の成長率が続くと見ているが、米大手証券JPモルガンでは税制改革の効果は18年がGDPを0.4ポイント、19年は0.2ポイント、それぞれGDP伸び率を押し上げるものの、20年以降はFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げで2.2%増に成長が鈍化すると予測している。

 10−12月期GDPの内訳をみると、GDP全体の約7割を占める個人消費が前期に比べ伸びが加速しGDP全体の伸びをけん引。住宅投資と企業の設備投資も前期に比べ伸びが加速し高い伸びを維持したことも寄与した。ただ、GDP押し上げ要因である輸出以上に輸入が高い伸びを示したため、GDP押し上げ効果が相殺。また、企業在庫投資の伸びが大幅に鈍化したことでGDPが押し下げられている。

 輸出は前期の2.1%増を上回る6.9%増となり、GDP寄与度も前期の0.25ポイントから0.82ポイントに上昇したが、輸入が13.9%増と輸出の伸びを大幅に上回り、貿易赤字が6526億ドルと、前期より551億ドル拡大、純輸出(輸出額−輸入額)のGDP寄与度が前期の0.36ポイントからマイナス1.13ポイントに急低下し、その分GDP伸び率を押し下げた。

 また、実質の企業在庫投資の変動額も7−9月期の385億ドル増から92億ドル増へと伸びが鈍化。企業在庫のGDP寄与度も前期の0.79ポイントからマイナス0.67ポイントとなりGDP伸び率を大きく押し下げた。企業在庫投資には10−12月期に生産されても同期中に販売されなかった製品も含まれる。また、企業在庫の増加幅が縮小したことで、GDPから民間在庫投資変動額を差し引いた実質最終売上高は前期の2.4%増から3.2%増に伸びが加速した。

 一方、GDPデフレーターは2.4%上昇と、前期の2.1%上昇を上回り、市場予想と一致した。インフレの加速傾向を示したことはデフレ脱却に向けて明るい材料だ。また、PCE(個人消費支出)物価指数も2.8%上昇と、前期の同1.5%上昇を上回った。FRBが重視しているコアPCE物価指数(値動きが激しいエネルギーと食品を除く)も1.9%上昇(前期は1.3%上昇)と加速し、FRBの物価目標の2%上昇に接近した。

 米労働省が12日に発表した17年12月CPI(消費者物価指数)でもコアCPIが前年比1.8%上昇と、物価目標に接近しており、FRB内では17年ぶりの低水準の失業率(4.1%)がいずれインフレを加速させるとするタカ派の主張が今後、一段と強まる見通しだ。一部では年内の利上げ回数が4回なるとの見方も出始めている。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社