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英国のEU離脱問題、2年間の移行期間の設定条件について協議
2018-01-24 10:55:00.0
英国とEU(欧州連合)は、17年末までに終えた英国のEU離脱協議の第1段階に続き、第2段階である将来の関係について協議する。英国は18年1月から2年間の移行期間の設定条件について話し合う。移行期間中にEUの単一市場と関税同盟へのアクセスを現状維持するには、人の移動の自由や欧州司法裁判所のルール適用を受け入れる必要がある。また、3月からの貿易協議では、移行期間中、英国はEU以外の他国との自由貿易協定の協議を行えるかどうか、また、第1段階の3つの問題の合意に法的根拠を与えるというEUの要求にどう応えるかについて話し合う。
8月には第2段階協議を終了し、10月に欧州議会が最終合意を盛り込んだEU離脱合意・実施条約案を審議・採決する。その上で、19年3月29日に英国がEUを離脱し、同年4月から21年3月まで移行期間に入る。
これまでの経緯を振り返ると、17年12月8日、朝食を兼ねたメイ英首相とユンケルEC委員長がトップ会談。英国がEU(欧州連合)離脱に伴う清算金(手切れ金)の増額や英国に居住するEU市民の在留権、そして、離脱協議の最大の難関となっていた北アイルランド国境の3つの主要課題のすべてで合意した。その後、会見に臨んだユンケル委員長は、「離脱協議の第一段階でかなりの前進が見られた」と評価し、「(14−15日のEUサミットで加盟27カ国に対し)英国と次の段階である貿易問題と移行期間についての協議に進むことを進言する」と続けた。
会談前、メイ英首相は週明け12月4日のユンケル委員長との1回目の会談で土壇場になって合意できなった北アイルランド国境問題を再検討するため、7日未明まで北アイルランドの民主ユニオニスト党(DUP)やアイルランド共和国(南アイルランド)、EUと緊密に連絡を取りながら3者が満足できる解決案を探って検討を続けていた。
北アイルランド国境問題をめぐる最大の懸案事項は、4日の最初の合意案に、南北アイルランドの国境管理については、「これまで通り英国はEU規制を継続することにコミットする」(full continued regulatory alignment)という文言が盛り込まれていたことだった。これは裏を返せば、南北アイルランドの間では従来通り、国境管理(規制)を行わないというもので、北アイルランドは離脱後もEUの関税同盟と単一市場に残るということを意味していた。
しかし、この合意案で最終決着すれば、英国のEU離脱後も北アイルランドにEU規制が続くことになり、つまり、北アイルランドがEU域内に残れば、英国はEU離脱後に北アイルランドとの間に国境や関税障壁を導入しなければならなくなる恐れがあった。これは北アイルランドと英国の一体性が失われることを意味するだけでなく、仮に北アイルランドとの一体性を維持するために英国本体もEU規制を受け入れることになればEU残留と変わらなくなる。その結果、英国がEU離脱後に、米国など他国と自由に貿易協定を結ぶことが論理的に不可能となるなど問題が多かった。
8日、ユンケル委員長は会見では英国との3つの主要課題の解決について詳細には触れなかったが、英国とEUが共同発表した合意文書によると、「北アイルランドと英国本体との間に新たな規制の障壁を設けない」、また、「北アイルランドの企業が英国本体の市場へのアクセスを保証する」といった項目が最初の合意案に追加された。
また、懸案だった南北アイルランド間の「規制の合致」(regulatory alignment)については、「英国は南北アイルランドの協力と(南北アイルランドの約500キロにわたる国境を鉄条網や検問所などを設けて厳重に警備する)ハードボーダーを設けないということにコミットする。これは英国とEUとの将来の関係を決める包括的合意を通じて達成する。しかし、これが達成できない場合には、英国は現在、南北アイルランドの協力とアイルランド全体の経済、グッドフライデー(和平合意)を支えている、EUの統一市場と関税同盟のルールと完全に調和するようにする」とし、最初から規制の合致を目指さず、今後の英国とEUとの包括的な貿易協定の枠組み合意を優先させることを明記した。
提供:モーニングスター社




