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金融・経済ニュース

米11月中古住宅、前月比5.6%増の年率581万戸―市場予想上回り今年最高を記録

2017-12-21 11:06:00.0

<チェックポイント>
●3カ月連続で増加し11年ぶり高水準に

●住宅ローン金利は上昇傾向との見方

●全額現金払いの住宅取得者の比率向上

 NAR(全米不動産業協会)が20日発表した11月中古住宅販売件数(季節調整済み)は前月比5.6%増の年率換算581万戸と、前月(10月の上方改定後の数字は550万戸)の同2.4%増から伸びが急加速し、3カ月連続の増加となった。水準的にも直近3月ピーク時(570万戸)を上回って今年最高を記録し、市場予想の556万戸も大幅に上回った。

 半面、住宅供給の過不足感を示す11月末時点の未販売住宅(在庫)は前月比7.2%減の167万戸と、6カ月連続で減少。同月の販売ペースに換算した在庫水準も3.4カ月分と、前月の3.9カ月分を下回り、1年前の水準(4カ月分)も下回り、過去最低となった。

 11月の中古住宅価格は前月比0.8%上昇の24万8000ドルと、5カ月ぶりに上昇に転じた。前年比でも5.8%上昇と加速し、69カ月連続で前年水準を上回り高値水準が続いている。

 住宅価格が低下しない要因としては、格安なフォークロージャー(住宅不動産の差し押さえ=競売)物件やショートセールズ(フォークロージャー手続きに進む前の早い段階で債務者と債権者が協議して住宅を任意売却)物件などのディストレスト物件の供給が細っていることがある。11月のディストレスト物件の販売比率はわずか4%と、前月とかわっていない。現在の住宅供給件数は94年当時とほぼ同じ水準だが、人口は当時よりも約6300万人も増えていることから分かるように、現在の住宅不足はかなり深刻だ。今後も在庫不足が続くことで住宅価格も高水準が続くことが予想される。

 住宅販売に大きな影響を与える住宅ローン金利は、フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利でみると、11月は3.92%と、10月の3.9%と9月の3.81%から3カ月連続で上昇した。16年の平均3.65%から高まっている。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「来年は住宅ローン金利が一段と上昇することが予想される。深刻な住宅供給不足と相まって、住宅購入者の資金的な余裕が乏しくなる」と懸念を示す。

 また、全額現金払いの住宅取得者の11月の比率は全体の22%と、10月の20%や1年前の21%から上昇していることから、ヤン氏は「相当の頭金を用意できるか、あるいは全額現金払いが可能な裕福な顧客による高額な住宅購入が増えれば、ますます初めて住宅を購入する顧客にとって手ごろな価格の売り販売物件が不足するという逆風が強まる」と分析した。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は18年も3回利上げを予定しているが、米証券大手ゴールドマン・サックス<GS>は、4回の利上げを予想している。来年も、住宅市場は高水準の住宅価格や住宅供給不足だけでなく、住宅ローン金利の上昇に見舞われ住宅購入の余裕がますます乏しくなり、全体の中古住宅の販売戸数の伸びを抑える恐れがある。ただ、トランプ政権の税制改正による大規模減税で、大半の住宅所有者が引き続き恩恵を受けるとみられている住宅ローン金利と不動産税の税額控除が来年の住宅購入にどんな影響を及ぼすか見る必要がある。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社