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米10月雇用統計、非農業部門雇用者数前月比26.1万人増―市場予想には届かず
2017-11-06 09:49:00.0
<チェックポイント>
●大型ハリケーンの影響消え、非農業部門雇用者数は急回復
●平均賃金の急減速は一時的な可能性も
●失業率は4.1%に低下、17年ぶり低水準続く
米労働省が3日発表した10月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は、前月比26万1000人増となり、9月改定値1万8000人増から急回復した。9月に米南東部を襲った大型ハリケーンの影響が解消された。
非農業部門雇用者数は市場予想の同30万人増を下回ったが、過去2カ月の改定値をみると、9月が前回発表時の前月比3万3000人減から同1万8000人増に、8月も同16万9000人増から同20万8000人増に、いずれも上方改定された。8月と9月の2カ月は合わせて9万人の大幅上方改定で、予想を下回った分(5万5000人)を相殺してなお余りあるほどだ。これほど大きな上方改定となったことは、ハリケーンの影響が市場の想定ほど大きくなかったことを意味する。
また、中・長期のトレンドでみても、過去3カ月間の月平均は16万2000人増となり、9月時点の12万1000人増を34%上回り、伸びが急回復。年初来の月平均も16万9000人増と、9月時点の15万8000人増から伸びが加速した。16年の月平均(18万7000人増)を下回っているものの、景気回復が持続安定的に進むために必要といわれる15万人増を上回っている。
一方、失業率は前月の4.2%から4.1%へ0.1ポイント低下し、市場予想の4.3%を大幅に下回った。依然として2000年12月以来約17年ぶりの低水準が続いており、足元の経済がしっかりしていることを示した。
賃金上昇率は1時間当たり平均賃金(全従業員データ)が前月比ほぼ横ばい(1セント減)の26.53ドルとなり、市場予想の同0.1%増および9月の同0.5%増を下回った。週平均賃金もほぼ横ばいの912.63ドルと、前月の同0.5%増から伸びが減速した。
また、1時間当たり平均賃金は前年比でも2.4%増と、市場予想の同2.7%増や9月の同2.8%増を下回り減速している。低失業率で健全な経済状況でみられる3.5−4%増を依然として下回っており、9月CPI(消費者物価指数)が前年比2.2%上昇だったことを考慮すると、実質0.2%増と、実質賃金の伸びは弱く個人消費の抑制要因となる。ただ、賃金の上昇率が減速したのは、ハリケーンの影響が消えてレストランやバーなど比較的低賃金の労働者が多く職場復帰した側面もある。一時的に全体の賃金水準が低めに出た可能性があり、今後も賃金上昇の緩やかな状況が続くかどうかが注目されるところだ。
FRB(米連邦準備制度理事会)は12月12−13日の次回FOMC(米連邦公開市場委員会)前にもう1回、11月雇用統計の結果を確認する機会があるが、10月統計がゴルディロックス(適温状態)となったことから、次回統計でもこのまま堅調な雇用市場の状況が示されれば、FRBが12月に利上げする公算は大きいといえる。
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