金融・経済ニュース
米8月S&PコアロジックCS住宅価格指数、前年比6.1%上昇―9カ月連続で過去最高
2017-11-01 10:41:00.0
<チェックポイント>
●ハリケーン災害復旧で住宅価格一時上昇の可能性
●今後、住宅価格上昇は鈍化―S&P専門家は購入余力低下を懸念
●利上げ再開後は住宅ローン金利上昇―住宅価格は上げ下げ両方の要因をはらむ展開に
米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が10月31日に発表した8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前年比6.1%上昇(7月は5.9%上昇)の195.05と、9カ月連続で過去最高となった。これは住宅バブル期の06年7月に記録した前回ピーク時の184.62を5.6%上回る水準となっている。
今後は大型ハリケーン被害を受けたテキサス州やフロリダ州など米南東部での災害復旧によって住宅供給不足が一段と進み、住宅価格を押し上げる可能性がある。一方、FRBが12月に追加利上げに踏み切れば住宅ローン金利が上昇する可能性があり、住宅価格の押し下げ要因となる。この2つの矛盾した問題が17年暮れから18年初めにかけて起こり、住宅価格に大きな影響を及ぼしそうだ。
S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数委員会委員長であるデービッド・ブリッザー氏は、今回の統計発表後の声明文で、「住宅価格の上昇は永続しない。住宅を購入する余裕がなくなり、住宅購入予備軍の数も減少し始めているからだ」と指摘する。その上で、「今後、FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを進めていけば、住宅ローン金利も加速していく可能性が高い。そうなれば(住宅購入需要も低下し)住宅価格が加速する要因がなくなる」と見ている。
サブ指数である8月の主要20都市圏の価格指数(季節調整前)は202.87と、06年7月のピーク(206.52)に近い高水準が続いている。季節要因を無視できる前年比は5.9%上昇と、7月の5.8%上昇から伸びが加速し、3年ぶりの大幅上昇となった。ただ、アナリスト予想の6%上昇を下回った。
一方、主要10都市圏の価格指数(季節調整前)は前年比5.3%上昇の216.49と、7月の5.2%上昇や6月の4.9%上昇を上回り、依然として06年6月のピーク(226.29)に近い高水準が続いている。
主要20都市圏と10都市圏の価格指数はいずれも12年3月の底値から50%上昇しており、バブル期の06年のピークをわずか2−4%下回る水準にまで上昇してきている。住宅価格の上昇ペースは勤労者世帯の1時間当たり賃金の伸びの2倍超となっていることから、市場では一部に住宅バブル再来の兆候が見え始めたとの見方があるが、現在の住宅価格上昇は住宅バブル期(2000−06年)とは異なり、深刻な住宅供給不足が原因となっている。
<関連銘柄>
NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、SPD500<1557>、国際VX中先<1561>、iS米超大型<1587>、iS米小型<1588>、iS米高配当<1589>、iS米リート<1590>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、NYダウベア<2041>
提供:モーニングスター社




