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米8月中古住宅販売、前月比1.7%減の年率535万戸―市場予想下回る
2017-09-21 08:59:00.0
<チェックポイント>
●中古住宅販売は3カ月連続で減少し年初来の最低水準を更新
●未販売中古住宅(在庫)は4.2カ月分で7月から横ばい―供給不足続く
●大型ハリケーンの中古住宅市場への悪影響は9月以降
NAR(全米不動産業協会)が20日発表した8月中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比1.7%減の年率換算535万戸だった。16年8月(534万戸)以来約1年ぶりの低水準で、市場予想の548万戸も下回った。直近の3月ピーク時(570万戸)から6%も落ち込んだままだ。住宅購入需要は強いものの、売り物件の供給不足と高値水準が続く住宅価格が足かせとなっている。
住宅供給の過不足感を示す8月未販売住宅(在庫)は前年比6.5%減の188万戸と、27カ月連続で前年水準を下回った。同月の販売ペースに換算した在庫水準は4.2カ月分となり、7月と変わっていない。適正水準とされる6カ月分を大幅に下回り、深刻な住宅供給不足の状況が続いている。
一方、販売価格(中央値)は前月比1.8%低下の25万3500ドルとなったが、前年比では5.6%上昇と、66カ月連続で前年水準を上回っており、高値水準が続いている。16年の平均価格は23万3800ドルだったので、それよりもまだ8.4%も高い。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「住宅取得需要は依然として強い。雇用の拡大や、緩やかながらも賃金の上昇が続いていること、また、住宅ローン金利の低下傾向に支えられている。それにもかかわらず、不幸なことに買いたい手ごろな価格の物件が不足しているため、中古住宅の販売不振は8月も続いた」と指摘する。
物件不足の要因は、供給が少なく価格が高いということに尽きる。ヤン氏は、「中古住宅市場が振るわないのは、未販売の住宅在庫が適正水準を下回っていること、また、一部の地域で住宅価格を押し上げる圧力が高まっていることだ。物件が十分でないという理由で中古住宅市場はブームに至っていない」という。また、「住宅価格の上昇で住宅購入者の予算がますます厳しくなり、最安値から中間ぐらいまでの価格の物件の供給が最小限となっているため、市場に物件が出てもすぐ売れてしまい、購入者にとって中古市場は厳しい状況が続いている」と分析する。
8月末に米南東部を襲った大型ハリケーン「ハービー」の影響については、「南部で契約完了件数が減少したのはハリケーンの影響もあるが、ハリケーン被害が大きかったフロリダ州とテキサス州での中古住宅の販売に本格的な悪影響が及ぶのは9月以降だ。中古住宅の供給難は18年に入って深刻化する」と見ている。その意味で、米国の住宅市場は停滞期に入った可能性がある。
<関連銘柄>
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