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米8月コアCPI、前月比0.2%上昇―市場予想と一致
2017-09-15 14:30:00.0
<チェックポイント>
●コアCPI、前年比では1.7%上昇と4カ月連続で変わらず
●全体指数の高い伸びはガソリン価格高騰が主因
●FRB、利上げよりもバランスシート正常化プログラム強化の大勢に変化なし
米労働省が14日発表した米8月CPI(消費者物価指数)は、コアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)が前月比0.2%上昇となり、市場予想と一致した。 ただ、前年比は1.7%上昇と、4カ月連続で変わらず、2月の同2.2%上昇から比べると依然抑制された状況が続いている。
また、CPI全体指数は前年比1.9%上昇となり、6月の1.6%上昇や7月の1.7%上昇を上回ったが、2月の同2.7%上昇から減速したままだ。特に、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が指摘したように、携帯電話サービス会社の料金値下げ競争を反映した携帯電話料金は前年比13.2%低下と、依然、インフレを抑制し続けている。
CPI全体指数(季節調整後)は前月比0.4%上昇(前月は0.1%上昇)と、市場予想の同0.3%上昇を上回り、7カ月ぶりの高い伸びとなった。ガソリン価格が1月以降で最大の伸び率となったことが主な要因だが、今回の統計では8月末に米南東部を襲った大型ハリケーン「ハービー」がもたらした洪水による石油精製所の閉鎖による影響については、「データ収集への影響はかなり小さかった」としているだけで、直接言及しておらず、どの程度影響が及んだかは不透明。
8月のCPI全体指数の加速は金融引き締めの可能性を高めるものの、FRBは今後、インフレの加速を意味するかどうかについてはハリケーンの影響による一時的な加速と判断する可能性が高い。
全体的にはCPIでみたインフレ率の伸びが抑制されていることから、今後、FRBは利上げよりも保有債券の減額によるバランスシートの正常化プログラムを一段と強化していくとみられ、次回9月19−20日の会合で新たな保有債券の減額スキームを発表する可能性がある。
一方、利上げについては、FRBは年内あと1回、来年は3回を計画しているが、FRBが重視しているコアPCE(個人消費支出)物価指数も7月は1.4%上昇と、15年12月以来約2年ぶりの低い伸びで、2月の前年比2.2%上昇から大きく減速しCPIと同様に抑制されていることから、FRBは年内利上げを見送るとの市場の見方に大きな変化はない。
提供:モーニングスター社




