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米7月小売売上高、前月比0.6%増―2カ月連続で増加
2017-08-16 07:53:00.0
<チェックポイント>
●7月小売売上高、好調な自動車販売で7カ月ぶりの高い伸び
●6月小売売上高、0.3%増に上方改定され2カ月連続の増加
●景気拡大の勢い続き7−9月期GDP伸び率の押し上げ要因となる
米商務省が15日発表した7月の小売売上高(季節・営業日調整後)は、速報値ベースで前月比0.6%増の4789億ドルと市場予想の同0.3%増を上回り、16年12月の同0.9%増以来7カ月ぶりの高い伸びとなった。
また、明るい材料となったのは6月実績が前回発表時の同0.2%減から今回は同0.3%増に、5月実績も同0.1%減から横ばいに上方改定されたことだ。
6月、7月の前月比が2カ月連続の増加となったことに加え、前年同月比でも7月は4.2%増と6月の同3.4%増を上回り、米経済は依然として景気拡大の勢いが続いていることを示した。
7月小売売上高をけん引したのは、自動車・同部品で前月比1.2%増(6月は同0.9%増)と、16年12月以来の高い伸びとなった。特に自動車ディーラーが同1.1%増(同1.1%増)と堅調な伸びを示した。これは売れ残り在庫を抱えるディーラーが大幅な値引き販売を促進した効果が出たもの。実際、7月自動車販売価格は6カ月連続で低下し約8年ぶりの大幅な値下がりを記録した。また、米オンライン小売大手アマゾン<AMZN>が7月10日に実施した「プライムデー」大セールの効果でインターネットによるオンラインショッピングが同1.3%増(同1.0%増)となったことも寄与した。この他、建築資材・園芸の同1.2%増(同1.1%増)、百貨店の同1.0%増(同0.7%減)、家具の同0.4%増(同0.5%増)、食料品・清涼飲料水の同0.4%増(同0.7%減)など軒並み増加したことも大きい。
全体の小売売上高から月ごとに変動が激しいガソリンスタンドや自動車・同部品、建築資材、飲食レストランを除いた7月のコア小売売上高は前月比0.5%増と、6月の同0.1%増(改定前は同0.1%減)に続いて2カ月連続の増加となり、市場予想の同0.3%増を上回った。このコア小売売上高はGDP(国内総生産)を構成する個人消費支出の財支出に組み込まれるため重要な指標となっているが、今回、7月の数値が強い伸びを示したことから7月個人消費支出(8月31日発表)を押し上げ、第3四半期(7−9月)GDP伸び率にとってもプラス要因となる。
今後、小売売上高の動向は見る上でクレジットカードや自動車ローン、教育ローンなどを含めた消費者信用残高のトレンドも重要な指標となる。
7日に発表された6月消費者信用残高は前月比124億ドル増と、5月の同183億ドル増から伸びが鈍化しており、次回9月7日に発表される7月消費者信用残高に注目する必要がある。また、消費に影響を与える賃金の動向については、米労働省が7日に発表した6月雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比22万2000人増と4カ月ぶりの高水準となった一方で、6月の1時間当たり平均賃金(全従業員のデータ)は前月比0.15%(4セント)増の26.25ドルにとどまり、タイトな労働市場となったわりには賃金の上昇率は期待されたほど伸びなかった。4−6月期GDP統計で示された可処分所得に対する貯蓄の割合である貯蓄率も3.8%と、前期(1−3月期)の3.9%を下回り、2年前の6.2%と比べても大幅に低下していることも懸念材料となる。
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