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金融・経済ニュース

英政界、EU離脱後の法整備に向けた「グレート・リピール法案」めぐり混乱避けられず

2017-08-14 14:20:00.0

 英政府は7月中旬にグレート・リピール法案(欧州共同体法廃止法案)の内容を公表した。同法案は英国がEU離脱後の国内の法体系を英国法に戻すにあたって、これまで英国内でEU法(欧州共同体法)に効力を持たせてきた法令「1972年欧州共同体法(ECA)」を廃止することを目的としている。19年3月のEU離脱と同時にECAも廃止され、すでに国内法となっている既存の約1万2000本のEU法と関連規則が英国法に取って代わられる。

 しかし、同法案では英国法への切り替えは議会の承認なしに行えるとしているため、最大野党の労働党など野党各党は政府の権限強化だとして、同法案を承認しない方針を固めている。野党第2党「自民党」のティム・ファラン党首はメイ首相が同法案の議会通過を目指せば、野党は同法案の修正を要求し政府は“地獄”をみることになると警告、徹底抗戦の構えだ。

 英紙デイリー・テレグラフは7月13日付電子版で、「同法案によって従来、EUが持っていた強大な権限がイギリス連合王国を構成するイングランドに移り、他のスコットランドやウェールズ、北アイルランドにとって自治行政府の権限が“収奪”されることを意味すると主張して一斉に反対を表明しており、今後、同法案の可決をめぐってメイ政権は窮地に立たされる」と予想する。

 これに対して、メイ首相は労働党が同法案の生命線としている欧州連合基本権憲章をリピール法案から外さないことを約束し、労働党にブレグジット(欧州連合からの離脱)交渉への支援を要請して歩み寄りの姿勢を示した。同憲章は労働者のスト権など英国に居住するEU市民の在留権にかかわる重要な50項目の権利が規定されている。しかし、メイ首相による労働党への歩み寄り作戦が今後、功を奏すかは依然不透明だ。

提供:モーニングスター社