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金融・経済ニュース

英中銀、政策金利を据え置きも全委員が将来的な利上げに肯定的

2017-08-04 09:01:00.0

<チェックポイント>
●6人の委員が現状維持、2人は利上げ主張

●資産買い取りスキーム通じた量的金融緩和策を継続

●20年9月までに緩やかな利上げの可能性

 イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は3日、金融政策委員会(MPC)を開き、政策金利を8人の委員のうち、6人の賛成多数で現行の0.25%のままで据え置くことを決めた。「物価目標の2%上昇を達成し、経済成長と雇用を持続させるため」とし、物価安定と景気・雇用の拡大のバランスに配慮したとしている。

 今回の会合は、英中銀のマーク・カーニー総裁が6月下旬にインフレ上昇圧力が高まってきたことを理由に早期利上げの可能性を示唆したことから、市場では行方が注目されていたが、インフレ率が5月の2.9%上昇から6月は2.6%上昇に抑制される中、景気に配慮する形で利下げを回避した。

 資産買い取りスキームを通じた量的金融緩和策については全員一致で国債の買い取り枠4350億ポンド、投資適格級の社債買い取り枠100億ポンドのまま継続することを決定。 一方、銀行に低コストの貸し出し原資を供給することにより貸出促進と貸出金利の低下を同時に狙った1000億ポンドの銀行向け資金供給スキームについては、全員一致で18年2月に終了することを決めた。

 会合後に発表した声明文では景気の見通しについて、「GDP(国内総生産)は家計所得の減少が引き続き消費を抑えるため、短期的には低い伸びが続く。その後は景気が上向き潜在成長率をやや上回る」とし、短期的には景気下振れリスクがあるとの見方を示した。この日発表された四半期インフレ報告書では、17年のGDP伸び率見通しを前回5月予想時点の1.9%増から1.7%増に、また、18年も1.7%増から1.6%増に下方修正している。

 ただ、インフレの見通しについては、「今後数カ月はインフレ率が加速してポンド安による消費者物価の上昇圧力が続く。10月には約3%上昇に達しピークを迎える」としつつも、「現在のイールドカーブ(2年国債と10年国債の利回り格差)を前提にすれば、経済予測期間(17年7月−20年9月)中、インフレ率は物価目標をやや上回る水準で続くことが予想される」とした。

 また、「ポンド安によるインフレ率の押し上げ効果は次第に緩和するものの、今度は景気のたるみ(生産設備や労働力などの余剰)が解消されるにつれて賃金の伸びが回復し、消費も上向くにつれて国内の物価上昇圧力が徐々に高まってくる」とし、長期的にはインフレ上振れリスクがあると指摘している。

 今回の会合では、6人の委員が現状維持を決めたが、将来の利上げについては全員が肯定的な考えを示している。声明文では「英国経済が四半期インフレ報告書の予測通りに進めば、インフレ率を持続的に物価目標の水準に戻していくためには経済予測期間中にある程度、金融を引き締める必要がある」とし、将来の利上げの可能性を示唆した。

 英中銀の次回会合は9月14日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社