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FOMC、インフレ減速で政策金利据え置き―量的金融緩和縮小「やや早め」に実施へ
2017-07-27 13:39:00.0
<チェックポイント>
●雇用市場は一段と堅調となりインフレは抑制され景気は緩やかに拡大する
●出口戦略は「やや早め」と早期化加速
●年内利上げ見送りの可能性も
FRB(米連邦準備制度理事会)は26日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を1.00%−1.25%のまま据え置くことを全員一致で決めた。量的金融緩和縮小(出口戦略)については、前回6月会合時の声明文では開始時期を「今年」としていた文言を「やや早めに」に変更した。
FRBのバランスシートは量的金融緩和実施以前から5倍に増え、4兆5000億ドルにも上っている。保有するMBS(住宅ローン担保証券)の償還で得られる元本をMBS市場で再投資するか、または、保有国債の期日が到来してもロールオーバー(持ち越し)することによって、すぐには市場に売り戻さず長期保有するという金融資産のストックの維持に重点を置いているが、今回の声明文では「保有債券の減額を継続する。米経済が広範囲にわたって拡大していけば、今年からバランスシートの正常化への取り組みを早めに開始する」とした。
出口戦略の開始時期をめぐっては、FRBは5日に公表したFOMC議事録(6月13―14日開催分)で複数のメンバーが「これまでの市場との対話で市場は(減額に対する)準備ができている。今後2−3カ月以内に減額を開始すると発表することが望ましい」と指摘し、早ければ9月にも減額開始を主張していることが分かった。「今年暮れごろまで待つべきだ」との姿勢を示すメンバーもおり、減額の開始時期をめぐるメンバーの考え方の隔たりは大きかったが、今回のFOMCで早期実施派に傾いたといえる。多くのエコノミストは早ければ9月か10月から開始するとみている。
一方、今後の利上げの見通しについては、「景気は拡大し、徐々に利上げを行うことを正当化する。FF金利は当面、長期予想の水準を下回る可能性が高い」と前回FOMCと同じ文言を使った。これまでのFOMCメンバーの政策金利予測では、17年に3回(3月と6月に利上げしたので、残りあと1回)、18年および19年もそれぞれ3回の利上げとなっているが、インフレが加速しなければ17年中の利上げはないとの見方が広がりつつある。
1−3月期の米GDP(国内総生産)伸び率がわずか1.4%増にとどまり、28日発表予定の4−6月期GDP伸び率は2.5%増になると予想されている。これは健全な成長率を下回り、トランプ大統領の達成目標である3%増超も下回る。それだけにFRBはインフレ減速下では景気に配慮せざるを得ない状況だ。
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