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米6月新築住宅販売、前月比0.8%増の年率換算61万戸―市場予想と一致
2017-07-27 09:13:00.0
<チェックポイント>
●中古住宅在庫難で新築高額物件にシフト=住宅価格を押し上げ
●前月から伸び鈍化、健全水準の70万戸下回り完全回復とはいえない
●建築業者は用地取得難や労働者不足、資材費上昇で完成戸数増やせない状況
米商務省が26日発表した6月新築住宅販売件数(季節調整済み)は前月比0.8%増の年率換算61万戸となり市場予想と一致した。5月の同4.9%増からは伸びが鈍化したものの、2カ月連続の増加。前年比では9.1%増となり、年初来でも10.9%増と前年水準を上回っており、健全な伸びを維持している。NAR(全米不動産業協会)が24日発表した6月中古住宅販売件数(季節調整済み)は前月比1.8%減(年率換算552万戸)となったのとは対照的。これは中古住宅の供給不足と価格上昇を受けて、住宅購入が新築住宅市場にシフトしたことを意味する。
また、今回の発表で5月新築住宅販売件数が前回発表時の61万戸から60万5000戸に下方改定され、過去3カ月(4−6月)の月平均販売件数は59万7000戸と、前3カ月(3−5月)の同60万6000戸を1.5%下回り、トレンド的には販売の伸びは鈍化を示した。また、健全な新築住宅市場の水準といわれる70万戸を13%下回った。米経済がリセッション(景気後退)入りした07年12月時点の64万1000戸も下回り、住宅市場が完全に回復したとはいえない。これは28日に発表される米4−6月期GDP(国内総生産)にとってはマイナス要因となる。
一方、季節調整前では前月比3.5%減の5万5000戸と、5月の同3.6%増から減少に転じた。前年比では10%増となっているのは明るい材料だが、住宅バブル期の05年2月に記録した10万9000戸の約半分という低水準には変わりはない。住宅建築業者は建築用地の取得難に加え、労働者不足と建築資材費の上昇で、住宅の完成戸数を絞り込まざるを得ない状況にあり、新築住宅業界の本格回復はまだ見えていない。
中央値(季節調整前)は前月比3.4%低下の31万800ドルと、5月の同9.6%上昇から低下に転じた。前年水準も3.4%下回った。一方、平均値は前月比0.5%低下したものの、前年比では4.2%上昇の37万9500ドルと、5月の同3.5%上昇から伸びが加速した。
中央値と平均値が違うのは、中央値が販売価格帯の中央にくる数値なのに対し、平均値は最安値と最高値の平均を示すからだ。今回の統計では50万ドル超の高額物件が前月比22%増の1万1000戸(季節調整前)と大幅に増加し、販売全体に占める比率も前月の16%か20%に拡大したことから全体の平均値水準の押し上げにつながった。それだけ中古住宅の在庫難から高額物件にシフトしていることを示す。一方、中央値が低下したのは低価格帯の20万−30万ドル未満の物件が同19%増の1万9000戸(同)となり、販売全体に占めるウエートも前月の28%から34%に拡大したためだ。
新築住宅の価格は、6月の中古住宅の中央値(26万3800ドル)を18%上回っている。健全な市場環境では中古と新築の価格差は15%といわれるが、その意味では新築の価格が中古よりもかなり高くなっており、今後、新築の価格がさらに低下しなければ需要は喚起されにくいとみられる。
また、6月の新築住宅の住宅在庫(着工前や建築中の住宅も含む)は、前月比1.1%増の27万2000戸、前年比も12%増となった。この結果、6月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準も5.4カ月相当と、前月の5.3カ月相当を上回った。これは中古住宅が在庫難となる中では明るい材料だが、住宅建築業界が容認可能な水準6カ月分相当を割り込んでいる。在庫水準が低いのは住宅販売が好調なためというよりも、むしろ、住宅着工件数がまだ低水準のままだからだ。
商務省が19日発表した6月の住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比8.3%増の121万5000戸と4カ月ぶりに増加に転じたが、健全な着工水準といわれる150万戸の8割程度にとどまっており、低水準には変わりはない。
6月の中古住宅在庫は前年比7.1%減の196万戸と、25カ月連続で前年水準を下回った。同月の販売ペースに換算した在庫水準は4.3カ月分だが、新築住宅のこの程度の在庫増加では中古市場の在庫不足を相殺するには力不足といえる。
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