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米5月S&Pコアロジック/ケース・シラー住宅価格指数、6カ月連続で過去最高更新
2017-07-26 09:33:00.0
米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が25日発表した米5月S&Pコアロジック/ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前年比5.6%上昇の190.61と、6カ月連続で過去最高となった。06年6月の前回ピーク時をさらに3.2%上回る水準で、アナリストの一部では住宅バブルが起こる兆候だとの見方が出始めた。他方、過去に見られたような住宅バブルは今のところは起きていないとの指摘もある。
中長期トレンドで見ると、主要20都市圏と10都市圏の価格指数はいずれも12年3月を底にして緩やかに上昇している。S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数委員会委員長であるデービッド・ブリッザー氏は統計発表後の声明文で、「住宅価格はインフレ率や賃金上昇率を上回るペースで上昇を続けており、その結果、販売用の住宅供給が以前よりも20%も減少し、中古住宅の在庫率も上昇せず、むしろ4カ月相当分にまで低下している。価格上昇で新築住宅が増えないことも在庫難の要因となっている」としたが、「2000−06年に起きた住宅バブルの再現にはなっていない」分析する。
サブ指数として同時に発表された5月主要20都市圏価格指数(季節調整前)は198.97と、07年6月(199.44)以来約10年ぶりの高水準となった。季節要因を無視できる前年比は5.7%上昇となったが、アナリスト予想の5.8%と前月(4月)の5.8%上昇(改定前5.7%上昇)のいずれも0.1ポイント下回り、2月と3月の同5.9%上昇をピークに伸びが鈍化する傾向にある。また、短期的な動きをみる前月比では0.81%上昇となったが、これも4月の1%上昇を下回り、季節調整後の数値でもわずか0.1%上昇と、前月の0.2%下落(改定前0.3%上昇)を上回ったとはいえ、アナリスト予想の0.3%上昇を下回った。
一方、主要10都市圏の価格指数(季節調整前)も前年比4.9%上昇の212.29と、07年9月(212.73)以来10年4カ月ぶりの高水準となったが、前月の同5%上昇を下回った。また、季節調整後の前月比は横ばいとなった。
通常、5月は住宅購入需要が強まる月だが、それほど価格指数は伸びておりず、24日に発表された6月中古住宅販売統計で住宅価格が中央値で前年比6.5%上昇と、64カ月連続で前年水準を上回り年初来高値を付けた急伸ぶりとは対照的な結果となった。また、FHFA(米連邦住宅金融機関)が同日発表した5月の住宅価格指数も前月比わずか0.4%上昇となった。これもアナリスト予想を下回り伸びの鈍化を示した。
住宅指数は中長期的には住宅在庫難で上昇基調にあるが、短期的には鈍化の兆しも見え始めたため、専門家の間でも住宅バブルの再来か否かで見方が分かれている。5月住宅価格指数の伸びは目先鈍化しており、価格上昇が住宅の資産効果を高めるという意味で景気にはマイナス。ただ、新規住宅取得者にとっては価格上昇で手ごろな価格の住宅取得が難しくなり、6月中古住宅販売件数が価格上昇と在庫難で前月比1.8%減の年率換算552万戸と急ブレーキがかかったことを考えると、価格上昇の鈍化は住宅業界にとってはプラスだ。
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