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6月米雇用統計、非農業部門雇用者数22.2万人増―失業率は4.4%に上昇(2)
2017-07-10 08:35:00.0
失業率は前月の4.3%から4.4%に0.1ポイント上昇し、アナリスト予想の4.3%を上回った。ただ、それでも16年ぶりの低水準にはかわりはない。失業率が上昇したのは、失業率の算出で分母となる労働力人口が36万1000人増加した一方で、分子となる失業者数も前月の686万人から698万人に増加したためだ。失業者が増えたとはいえ、リセッション(景気後退)前の水準(07年11月時点で724万人)を下回っている。
失業者の増加は、仕事を探すことをあきらめていた労働者が職探しに向かったものの、仕事を見つけられなかったためだ。統計上、職探しをあきらめた労働者は失業者として分類されず、反対に働く意思をもって仕事を探すようになれば失業者として分類される。このため、失業者数の増加は、職探しをあきらめた労働者が減少したとみられ、その意味では労働力人口の増加は明るい材料だ。労働市場への参加の程度を示す労働力人口比率も前月の62.7%から62.8%と上昇した。ただ、今回の統計では失業率を短期間でかなり低下させるために必要とされる新規雇用者数の25万人増を依然として下回っており、まだ景気回復の余地があることを意味する。
失業状態の深刻さを示す6カ月以上(27週間)の長期失業者数は、前月の166万3000人から166万4000人と、2カ月連続で増加した。失業者全体に占める長期失業者の比率も前月の24.0%から24.3%へと、2カ月連続で上昇したが、前年同月の水準(25.8%)を下回っている。
一方、広義の失業率(U−6、狭義の失業者数に仕事を探す意欲を失った労働者数と経済的理由でパート労働しか見つからなかった労働者数を加算)は前月の8.4%から8.6%へと、4カ月ぶりに上昇に転じた。ただ、1年前の9.6%を下回っている。また、正規雇用をあきらめてやむを得ずパート労働者となった数も前月の515万4000人から528万2000人へと4カ月ぶりに増加に転じた。1年前の572万7000人を下回っているとはいえ、懸念材料といえる。
政府部門を除いた民間部門だけの雇用状況を見ると、前月比18万7000人増と4月の同15万9000人増から回復し、市場予想の同17万5000人増も上回った。過去3カ月間の月平均も5月の13万7000人増から18万人増へと持ち直した。3月の同19万4000人増や1年前の26万9000人増には届かないものの、景気回復が持続安定的に進むために必要といわれる15万人増は上回っている。
6日に発表された政府の雇用統計を占う意味で重視される6月のADP(オートマチック・データ・プロセッシング社)雇用統計(政府部門を除いた民間部門のみ)でも前月比15万8000人増と、前月の同23万人増を大幅に下回った。今回の政府統計の民間部門はADP統計を上回ったが、来月の政府の雇用統計発表での改定値を注視する必要がある。
一方、政府部門は前月の7000人減から3万5000人増と、増加に転じ、全体の新規雇用者数を押し上げた。内訳は、連邦政府は同4000人増だったのに対し、州政府と地方自治体は合計で同3万1000人増と、急増した。リセッション後の景気回復で増加している状況となっている。特に、地方自治体は、同3万5000人増となり、このうち、教員が同1万3600人増、教員以外は同2万2000人増となった。
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