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金融・経済ニュース

<新興国eye>カンボジアで通貨「リエル」の再導入36年の記念式典

2016-04-01 16:38:00.0

 プノンペンのカンボジア日本人材開発センター(CJCC)で3月20日、カンボジアの通貨「リエル」再導入36年を記念する「リエルデー」の式典が、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)とカンボジア若手起業家協会(YEAC)のにより開催されました。

 原始共産制を標ぼうしたポル・ポト政権は、通貨を廃止し、中央銀行も爆破してしまいました。ポル・ポト政権がプノンペンを追われたのが1979年1月7日で、翌1980年3月20日には通貨「リエル」が再導入されました。しかし、その後の内戦等の混乱もあって、カンボジアではドル化が進み、金融取引の83%、預金の96%が外貨(主に米ドル)建てとなっています。

 ドル化は、カンボジアへの海外投資誘致にはプラスの効果があります。一方、中央銀行による金融政策(政策金利や通貨供給量調節等)実施が困難であること、ドルと他通貨(円、ユーロ、中国人民元、タイバーツ等)の為替変動にさらされることなどのドル化のマイナス面も目立ってきています。NBCは、脱ドル化のプラス面として、地方部での金融アクセス改善、外貨準備の強化、通貨発行益の確保、偽札の排除なども主張しています。

 NBCでは、脱ドル化を緩やかに進める方針で、公務員給与のリエル建て化、株式市場の建値のリエル使用等、リエルの使用促進を図っています。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社