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金融・経済ニュース

モーニングスター年末特集=アセアン株に反騰ののろし、狙うはベトナム(3)

2015-12-30 19:35:00.0

<タイ、マレーシアは厳しいか>
 半面、タイやマレーシアには弱気な見方がある。タイは14年に発生したクーデター以降、足元では落ち着きを取り戻しているが、民政移管はまだ先。前出の明松氏は、「総選挙が開かれるのは17年年央で16年に民政移管は行われない」とみている。また、国民の信頼が厚いプミポン国王(ラーマ九世)の健康問題も大きなリスクで、タイの政治的不透明感は強い。

 一方、マレーシアは産油国であることから、原油、ガス、パーム油などは商品市況の影響をモロに受ける。消費税導入により国内消費が落ち込んでおり、マレーシアの7−9月期GDP(国内総生産)成長率は4−6月期から鈍化するなど、景気の先行き不透明感は強い。起爆剤として注目を集めていた都市開発「イスカンダル計画」の進ちょくも思わしくないようで、いったんは様子見姿勢が賢明なようだ。

<注目セクターはヘルスケアとインフラ>

 最後に、セクターではヘルスケアに注目したい。日本では想像できないが、アジアでは病院を経営する企業が多く上場している。有名どころではタイ最大の民間病院を運営するバンコク・ドゥシット・メディカル・サービス(BDMS)や、アジア最大の民間病院を運営するマレーシアのIHHヘルスケア(IHH)などがある。こうした中心銘柄に加え、タイのバムルンラード病院(BH)は注目。同社が運営する病院は高級感と最先端の高度医療を売りにしており、欧米や中東などの海外から「メディカルツーリズム(医療観光)」を目的として患者数が増加傾向にあるという。フィリップ証券の庵原氏は、「規模は小さいがクオリティーが高く、コストが割安。海外からの患者は家族連れで長期間滞在するケースが多い」という。市場予想の15年12月期業績予想も2ケタ増収増益と業績面も堅調だ。

 インフラ関連では、タイのセメント製造大手サイアム・セメント(SCC)、空港開発・管理を手掛けるタイ航空公社(AOT)、マレーシア最大の電力会社テナガ・ナショナル(TNB)などが中心銘柄。アセアン共同体設立に向け、インフラのぜい弱な国を中心に投資が加速するとみられる。さらに、アジアインフラ投資銀行が本格的に始動してくる見通しで、国境を越えたインフラプロジェクトの増加が予想されている。

提供:モーニングスター社