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<新興国eye>ポーランド中銀、予想通り金利据え置き―6会合連続
2023-03-09 08:52:00.0
ポーランド中銀は8日の金融政策委員会で、これまでの積極的な利上げによる景気後退懸念に配慮し、主要政策金利の7日物レファレンス金利を6.75%に据え置くことを決めた。市場の予想通りだった。
また、中銀はロンバート金利と再割引金利、公定歩合、預金金利もそれぞれ7.25%、6.80%、6.85%、6.25%と、いずれも据え置いた。
中銀はコロナ禍後のインフレ急加速を受け、21年10月会合で9年5カ月ぶりに利上げに転じ、22年9月会合まで計11会合連続で利上げを継続。利上げ幅が計6.65ポイントに達したことから、利上げの効果を見るため、翌10月会合で据え置きに転じた。これで据え置きは6会合連続となる。
中銀は声明文で、金利据え置きを決めたことについて、「世界景気の後退とコモディティー(国際相場商品)価格の下落が世界のインフレを抑制し続けることがポーランドのインフレ低下に寄与する」、また、「中銀によるこれまでの大幅な金融引き締めがインフレ率の物価目標への収束(低下)につながる」とし、利上げの行き過ぎによる景気悪化を避け、過去に実施した利上げの効果を見守りたい考えを改めて強調した。
同国のインフレ率は1月が前年比17.2%上昇と、前月(12月)の同16.6%上昇を上回り、3カ月ぶりに伸びが加速した。インフレ加速について、中銀は、「需要が鈍化しているにもかかわらず、過去の商品相場の急騰や、世界的なサプライチェーンの混乱による大幅なコスト増が消費者物価に転嫁されたため」としたが、「コモディティー価格と生産者物価指数(PPI)はここ数カ月間、低下しており、供給サイドの外部ショックが徐々に緩和されている」とし、コアインフレ圧力の緩和の兆しが見られるとしている。
中銀が今回の会合で公表した最新の3月経済予測によると、23年のインフレ見通しは10.2−13.5%上昇(22年11月の前回予測では11.1−15.3%上昇)、24年は3.9−7.5%上昇(同4.1−7.6%上昇)、25年は2.0―5.0%上昇(同2.1−4.9%上昇)と予想、インフレ率は23年にピークに達し、25年から物価目標に収束するとしている。
また、GDP成長率は23年が0.1%減−1.8%増 (同0.3%減−1.6%増)、24年は1.1−3.1%増(同1.0−3.1%増)、25年は2.0−4.3%増 (同1.8−4.4%増)と予想している。
今後の金融政策について、中銀は前回2月会合時と同様、、「マクロ経済と金融の安定、とりわけ、中期的にインフレ率を物価目標に収束させるために必要なすべての措置を講じる」とした上で、「今後の政策決定は、今後のインフレと経済活動の見通しに依存する」とし、利上げ再開の可能性に含みを残した。中銀は前回会合で、ロシアのウクライナ侵攻がインフレと経済の見通しに影響を与える要因と指摘している。
ただ、中銀は、「世界的に経済成長が鈍化する中、ポーランドでも経済活動が鈍化している。22年10−12月期GDP伸び率は前年比2.0%増に鈍化した」とし、依然、景気後退懸念を強めている。市場では過去3カ月のインフレ率が市場予想を下回ったことを受け、中銀は近いうちに利上げサイクルを終了、利下げに転換すると見ている。マテウシュ・モラヴィエツキ首相も10月の総選挙前に利下げに転換する可能性を示唆している。
また、中銀は通貨ズロチ相場について、前回会合時と同様、「ズロチ相場が金融政策の方向性と矛盾する場合、為替相場の変動を抑制するため、外為市場で(ズロチ買いの)介入を実施する」としている。
次回の会合は4月5日に開かれる予定。
<関連銘柄>
上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>
提供:ウエルスアドバイザー社




