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<新興国eye>トルコ2月CPI、55.18%上昇に減速―今後は震災で減速ペース鈍る可能性(1)
2023-03-08 09:02:00.0
トルコ統計局が前週末(3日)発表した2月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比55.18%上昇と、前月(1月)の同57.68%上昇や22年12月の同64.27%上昇を下回り、24年ぶりの高い伸びとなった22年10月の同85.51%上昇をピークに4カ月連続で減速、22年2月(54.44%上昇)以来1年ぶりの低い伸びとなった。市場予想(55.5%上昇)も下回った。
伸びが減速したのは、エネルギーや食品の価格の伸びが減速したことに加え、前年同期のインフレ率が高かったため、低目の数値が出る、いわゆるベース効果が大きい。1年前(22年2月)のインフレ率は54.44%上昇と、その1年前(21年2月)の15.61%上昇から急加速している。また、トルコのエネルギー輸入価格、特に天然ガス価格はロシアのウクライナ侵攻で急騰したあと、22年初めの水準にまで下落している。
市場では今後のインフレ率はベース効果により、5月まで伸びが減速し続けると予想している。ちなみに、中銀が1月26日に発表した最新の四半期インフレ報告書では23年末時点の見通しは22.3%上昇、24年末時点は8.8%上昇、25年末時点は5.0%上昇と予想、3カ月前の前回10月予想を据え置いている。また、政府の新中期3カ年経済計画でも23年末時点は24.9%上昇、24年末時点は13.8%上昇、25年末時点は9.9%上昇を予想している。
同国のCPI伸び率はウクライナ戦争の勃発(22年2月24日)と、それに伴う西側の対ロ経済制裁により、エネルギー価格の高騰と、中銀の利下げに伴う通貨トルコリラの急落が加わり、インフレ率は21年6月(前年比17.53%上昇)以降、22年10月まで17カ月連続で急加速したが、同11月にようやく1年6カ月ぶりに伸びが減速に転じている。
ただ、市場では2月6日に南東部を襲った大規模地震(死者数5万人超)からの災害復旧で政府が多額の財政支出を講じるため、今後、インフレ圧力が高まる懸念があるとしている。また、短期的には大地震による混乱により、食品や住宅をなどの価格の低下ペースが思ったよりも鈍くなる可能性があると見ている。震災前、インフレ率は6月までに35−40%上昇にまで低下し続けると予想されていたが、5月14日の大統領選挙と議会選挙に向けて、40%上昇を超えると見ている。世銀が2月27日に発表した最新リポートでは、トルコの大震災による物的被害は最大342億ドル、復興費用はその2倍に達する見通し。
2月CPIは前月比は3.15%上昇と、1月の6.65%上昇から伸びが急減速、市場予想(3.4%上昇)も下回った。1月は新年恒例の公共交通料金やたばこ、食品、サービスなどの料金の一斉値上げが寄与、22年4月の7.25%上昇以来、10カ月ぶりの高い伸びだったが、2月は通常ペースに戻った。(2)へつづく
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