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新興国ニュース

<新興国eye>タイ中銀、予想通り0.25ポイント引き上げ―小幅利上げ継続を示唆

2023-01-26 08:50:00.0

 タイ中央銀行は25日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を0.25ポイント引き上げ、1.50%とすることを全員一致で決めた。市場の大方の予想通りだった。一部では現状維持を予想していた。

 中銀は20年6月から22年6月まで16会合連続で政策金利を据え置いたが、通貨バーツ安とインフレ上振れリスクが強まったとして、翌8月会合で18年12月以来、3年8カ月ぶりに利上げ(0.25ポイント)に転換した。これで利上げは4会合連続となり、利上げ幅は計1.00ポイントに達した。

 中銀は会合後に発表した声明文で、追加利上げを決めた理由について、22年12月の前回会合時と同様、「現在のタイ経済とインフレの見通しを踏まえると、段階的な金融政策の正常化(小幅利上げ)が依然として金融政策にとって適切な道筋であると判断した」としている。

 市場では観光業界を中心とした国内景気の力強い回復によるインフレ上振れリスクが強まっているため、中銀は追加利上げを決めたと見ている。この点について、中銀は声明文で、「タイの経済回復は順調に進んでいる。ただ、需要過多によるインフレ圧力の上昇リスクには注意が必要だ」とし、景気回復に伴うインフレリスクを指摘している。

 インフレ見通しについては、中銀は、「インフレ率(全体指数)は低下する見通し。供給サイドのインフレ圧力は世界的なエネルギー・商品相場の下落とともに引き続き低下する」としたが、「コアインフレ率の見通しはコスト上昇により価格転嫁が進む可能性があるため、コアインフレ率は予想よりも長く高止まりする可能性がある。需要サイドのインフレリスクを引き続き注視する」としている。

 バーツ相場について、中銀は、「米利上げペースの減速期待や中国の渡航制限の緩和でタイ観光部門が恩恵を受けるとの思惑で、バーツの対ドル相場が上昇している」としたが、「引き続き、金融市場の動向と外為市場のボラティリティを注視していく」とし、警戒感を緩めてないない。ただ、国内の輸出業者からはバーツが10カ月ぶり高値となっているため、バーツ高が進むような追加利上げを遅らせるよう中銀に要請している。

 今後の金融政策について、中銀は、前回会合時と同様、「政策金利は長期的に持続可能な成長と一致する水準まで徐々にゆっくりと(“measured”)正常化されるべき」とした上で、「世界経済を取り巻く不確実性の高まりを考慮し、経済成長とインフレの見通しが現在の評価から変化した場合、金融政策の正常化(利上げ)のタイミングと規模を調整する用意がある」とした。市場では中銀はインフレリスクがあるため、今後も徐々に小幅な利上げを継続すると見ている。

 次回会合は3月29日に開催される予定。

<関連銘柄>
 タイSET<1559>、アジア債券<1349>、上場EM債<1566>、
 上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
提供:モーニングスター社