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<新興国eye>トルコ中銀、2会合連続で金利据え置き―市場の予想通り
2023-01-23 09:24:00.0
トルコ中央銀行は先週(19日)の金融政策決定会合で、インフレを抑制し、景気を支援するため、主要政策金利である1週間物レポ金利に9.00%に据え置くことを決めた。据え置きは2会合連続。市場の予想通りだった。
中銀はコロナ禍からの景気回復に伴う急激なインフレ上昇を抑制するため、20年9月から利上げサイクルに入ったが、利上げが行き過ぎたとして、21年9月に利下げに転換。5会合連続で利下げしたが、リラ安が進行し、インフレが急加速したため、22年1月から据え置きに転じた。しかし、同8月から利下げを再開、11月まで4会合連続で利下げし、利下げ幅が計5ポイントに達したことを受け、前回12月会合で5カ月ぶりに金利据え置きに転じた。
中銀は22年11月会合で、「世界の需要の見通しに対する(下振れ)リスクが高まっていることを考慮した上で、現在の政策金利の水準が適切であると判断した」とし、利上げサイクルの終了を決めている。
中銀は今回の会合後に発表した声明文で、金利据え置きを決めたことについて、前回会合時と同様、「外需の低迷が需要と生産に与える影響を注視している」とした上で、「世界経済成長の不確実性が高まり、地政学的リスクが高まっている時期は、鉱工業生産の成長の勢いと雇用の拡大を維持することにより、金融緩和の状況が生産と投資の拡大を支援することが重要になる」とし、引き続き、政策の重点を景気支援にシフトする考えを示している。5月上旬の大統領選挙と国民議会総選挙を控えているため、中銀への影響力が大きいエルドアン大統領が景気加速を最優先していることが背景。
ただ、市場では中銀が前回会合で使った、「世界の需要の見通しに対する(下ブレ)リスクが高まっていることを考慮した上で、現在の政策金利の水準が適切であると判断した」との文言から「適切」が削除されたことに注目しており、景気支援のため、一段の金融緩和(利下げ)が検討される可能性があると見ている。
インフレ見通しについて、中銀は、「持続的な物価安定と金融市場の安定を強化する施策により、インフレは改善した」としたが、前回会合時と同様、「経済指標がインフレの恒久的な低下(減速)を示し、中期的な5%上昇の物価目標が達成されるまで、(通貨トルコリラの急落を阻止する)リラリゼーション戦略に基づいて、利用可能なあらゆる金融政策ツールを使い続ける」としている。リラリゼーション戦略とは金融システムでのトルコリラの利用拡大により、インフレ加速要因となるトルコリラ安を阻止し、物価安定を目指すという戦略。
次回の金融政策決定会合は2月23日に開かれる予定。
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