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<新興国eye>トルコ12月CPI、前年比64.27%上昇に急減速―今後も減速続く見通し(1)
2023-01-06 09:24:00.0
トルコ統計局が3日発表した22年12月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比64.27%上昇と、前月(11月)の同84.39%上昇や、24年ぶりの高い伸びとなった10月の同85.51%上昇を下回り、2カ月連続で減速、3月(61.14%上昇)以来9カ月ぶりの低い伸びとなった。
また、トルコ中銀の最新の四半期インフレ報告書で予想された、22年末時点のインフレ見通し(65.2%上昇)や、政府の23−25年新中期3カ年経済計画の22年末時点でのインフレ見通し(65.0%上昇)、さらには市場予想(66.7%上昇)も下回り、サプライズとなった。
前年比の伸び率が急減速したのは、エネルギーや食品の価格の伸びが減速したこともあるが、主に前年同期のインフレ率が高かったため、低目の数値が出る、いわゆるベース効果によるもの。1年前(21年12月)のインフレ率は36.08%上昇と、同11月の21.31%上昇から急加速している。
市場ではインフレ率は1−3月期もベース効果により、伸びが減速し続けると予想している。ちなみに、中銀の23年末時点の見通しは22.3%上昇、24年末時点は8.8%上昇。政府の新中期3カ年経済計画でも23年末時点は24.9%上昇、24年末時点は13.8%上昇、25年末時点は9.9%上昇を予想している。
同国のCPI伸び率はコロナ禍の悪影響が強まった20年の5月はサプライチェーン(部品供給網)の寸断により、前年比11.39%上昇、6月も同12.62%上昇と、2カ月連続で加速。その後、コロナ禍が一服し、サプライチェーンが正常化したことを受け、7月には同11.76%上昇に鈍化した。しかし、最近ではウクライナ戦争の勃発(2月24日)と、それに伴う西側の対ロ経済制裁により、エネルギー価格の高騰と、中銀の利下げに伴う通貨トルコリラの急落が加わり、インフレ率は21年6月(同17.53%上昇)以降、同10月まで17カ月連続で急加速した。しかし、同11月にようやく21年5月以来1年6カ月ぶりに伸びが減速に転じている。
12月CPIの前月比は1.18%上昇と、11月の2.88%上昇を下回り、2カ月連続で伸びが減速。22年8月の1.12%上昇以来、4カ月ぶりの低い伸びとなった。
セクター別(前月比)では、ヘルス(薬局・美容)が5.91%上昇と、最も高く、次いで家具・生活用品が4.56%上昇、住宅(光熱費や修理費)は2.84%上昇、、ホテル・カフェ・レストランは2.61%上昇、レクリエーション・文化は2.47%上昇、どのカテゴリーにも入らないその他商品・サービスは2.41%上昇、食品・清涼飲料水は1.86%上昇となり、全体の伸び(1.18%上昇)を上回った。
このほか、通信は1.14%上昇、教育は0.2%上昇、アルコール飲料・たばこが0.07%上昇。対照的に運輸は4.14%低下と、最も低い伸びとなった。次いでアパレル・靴の1.34%低下だった。
また、全体指数から値動きの激しい食品やエネルギーなどを除いたコアCPI(グループC)も前年比51.93%上昇と、11月の68.91%上昇や10月の70.45%上昇を下回り、2カ月連続で伸びが減速。22年3月(48.39%上昇)以来9カ月ぶりの低い伸びとなった。
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