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<新興国eye>ポーランド中銀、予想通り金利据え置き―3会合連続
2022-12-09 08:52:00.0
ポーランド中銀は7日の金融政策委員会で、これまでの積極的な利上げによる景気後退懸念に配慮し、主要政策金利の7日物レファレンス金利を6.75%に据え置くことを決めた。市場の予想通りだった。
また、中銀はロンバート金利と再割引金利、公定歩合、預金金利もそれぞれ7.25%、6.80%、6.85%、6.25%と、いずれも据え置いた。
中銀はコロナ禍後のインフレ急加速を受け、21年10月会合で9年5カ月ぶりに利上げに転じ、今年9月会合まで11会合連続で利上げを継続。利上げ幅が計6.65ポイントに達したことから、利上げの効果を見るため、10月会合で据え置きに転じた。これで据え置きは3会合連続となる。
中銀は声明文で、金利据え置きを決めたことについて、前回11月会合時と同様、「世界経済の弱体化はポーランドの経済成長の妨げとなる」とし、また、、「これまでの大幅な金融引き締めはインフレ率を低下させ、物価目標への収束を後押しする」とし、利上げが行き過ぎて景気が悪化しないよう、これまでの利上げの効果を見守りたい考えを示した。
ただ、中銀は、「これまでの金融(引き締め)政策の効果を超えた、現在の(ウクライナ戦争やサプライチェーンの寸断などの)外部ショックの強さと持続性を考えると、短期的には高インフレ率が持続、物価目標への収束は緩やかになる」とし、前回会合時と同様、インフレ上振れリスクがあるとの見方を示した。
インフレ見通しについて、中銀は、「11月は前年比17.4%上昇に減速した。10月に比べ、前年比でインフレ率が減速したのは、エネルギー・燃料価格の伸びが鈍化したため」としたが、「企業は依然として比較的強い需要があるため、商品価格を引き上げる傾向があり、コアインフレの上昇させている」とし、コアインフレの高止まり懸念を示している。11月経済予測によると、中銀はインフレ率は来年初めにピークに達するが、25年後半には2.1−4.9%上昇と、物価目標に収束すると予想している。
その上で、中銀は今後の金融政策の見通しについて、「マクロ経済と金融の安定を確保するために必要なすべての措置を講じる。これには、とりわけ、インフレが上昇し続けるリスクを軽減することが含まれる」とし、追加利上げの可能性に含みを残している。政策金利はインフレ率を下回っているため、利上げ再開の余地はある。
しかし、中銀は景気見通しについて、「10月の鉱工業生産や建設、小売売上高、11月の景気指数などの月次データはGDP成長率のさらなる鈍化を示しており、経済見通しはかなりの不確実性にさらされている」とし、景気後退懸念を強めている。
市場では11月のインフレ率(前年比17.4%上昇)が26年ぶりの高い伸びとなった10月の同17.9%上昇や市場予想(同18.0%上昇)を下回ったことを受け、中銀がこれまでの積極利上げによる景気後退や失業率の上昇を懸念する余地が生まれ、今後は金融引き締めからの脱却に移ったと見ている。23年末まで政策金利が現在の6.75%に据え置かれ、24年後半から利下げに転換すると予想している。
また、中銀は通貨ズロチ相場について、「ズロチ相場の上昇はインフレ率の低下ペースを速める」とした上で、「ズロチ相場が金融政策の方向性と矛盾する場合、為替相場の変動を抑制するため、外為市場で(ズロチ買いの)介入を実施する」としている。
次回の会合は23年1月3−4日に開かれる予定。
<関連銘柄>
上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>
提供:モーニングスター社




