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<新興国eye>インドネシア中銀、予想通り0.5ポイント追加利上げ―通貨防衛で
2022-11-18 08:55:00.0
インドネシア中央銀行(BI)は17日の理事会で、通貨ルピアの急落を阻止し、インフレを抑制するため、主要政策金利の1週間物リバースレポ金利を0.50ポイント引き上げ、5.25%にすることを決めた。利上げ幅は市場の大方の予想通りだった。ただ、一部では0.25ポイントや0.75ポイントの利上げを予想していた。
また、中銀は過剰流動性を吸収するための翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)も4.50%、翌日物貸出ファシリティー金利も6.00%と、いずれも同率引き上げた。
中銀はコロナ禍が始まった20年2月、景気を支援するため、利下げに転換、21年2月までに利下げ幅が計1.50%ポイントに達したため、翌3月会合から据え置きに転じた。しかし、インフレ加速を受け、21年8月会合で3年9カ月ぶりに0.25ポイントの小幅利上げに転換、これで利上げは4会合連続となる。利上げ幅も1.75ポイントに達した。今回の0.50ポイントの大幅利上げは9月会合以降、3会合連続で、金利水準も19年以来3年ぶりの高水準となった
中銀は会合後に発表した声明文で、前回10月会合時と同様、「今回の利上げ決定はインフレ期待を抑制し、コアインフレ率を23年上期に物価目標(2−4%上昇)に収束させための先制的かつ前向きな措置だ。また、依然として国内需要が強い中で、ドル高の進行や、世界の金融市場の不確実性が高まっていることを受け、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映するよう、ルピア相場の安定化を支援する」とし、利上げにより、自国通貨を高目誘導し、インフレを抑制する戦略を継続する考えを示している。
世界各国、特に、FRB(米連邦準備制度理事会)の次回12月会合では、それまでの4会合連続の0.75ポイントの大幅利上げに続いて、少なくとも0.50ポイントの積極利上げが予想されており、ドル高圧力の高まりが懸念されている。この点について、中銀は声明文で、前回会合時と同様、「米利上げサイクルは23年初めまで続き、米金利高により、ドル高が一段と進む。世界の金融市場の不確実性の高まるにつれ、インドネシアを含む新興市場の為替レートの下振れ圧力が高まっている。また、海外からのポートフォリオ投資資金の国外流出によっても一段とルピア安が進む」とし、強い懸念を示している。
市場ではインドネシアも利上げによる通貨高でインフレ抑制に動く、いわゆる、逆通貨戦争(通貨高戦争)に入ったと見ている。通貨戦争は通貨安による輸出競争力を高める戦略を意味するが、逆通貨戦争はその逆に、通貨高により、各国の国際的な購買力を支える中銀の努力を指す。中銀は声明文でも、前回会合時と同様、「今後、中銀はインフレを抑制し、マクロ経済を安定させる努力を援護するため、経済のファンダメンタルズを反映するよう、ルピア相場の安定を強化する」としている。
インフレ見通しについて、中銀は、「10月のインフレ率(全体指数)は前年比5.71%上昇と、9月の同5.95%上昇を下回ったが、依然、3%プラス・マイナス1%の物価目標のレンジの上限(4%上昇)を超えている」とし、警戒感を緩めていない。中銀が重視する10月のコアインフレ率も同3.31%上昇と、9月の3.21%上昇を上回り、市場では年末までに物価目標を超えると予想している。中銀は、「金融政策を強め、依然として高いインフレ期待を引き下げ、23年上期にコアインフレ率が物価目標に戻ることを確実にする」としている。
今後の金融政策について、中銀は前回会合時と同様、「景気回復の勢いを維持するため、ポリシーミックス(複数の経済政策手段の一体運営)を強化する」とし、具体的には、「外為市場での介入を通じ、インフレ抑制の一環として、ルピア相場の安定化を強化する」とし、ルピア安阻止のドル売り・ルピア買いの市場介入を行う考え。また、中銀は、「引き続き、流通市場でのSBN(短期国債)の売買を通じ、SBNの短期の利回りを引き上げ、海外からのポートフォリオ投資の魅力を高める」としている。
景気の見通しについて、中銀は前回会合時と同様、「国内経済の回復が続いている。内需の回復と好調な輸出に支えられ、7−9月期GDPは前年比5.72%増と、前期の同5.45%増や従来予想を上回った」とした上で、「22年の経済成長率は中銀予測の4.5−5.3%増のレンジの上限近くになる」との見通しを据え置いた。また、「23年の成長率は内需と輸出に支えられ、引き続き強まる」と予想している。
次回会合は12月21−22日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




