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新興国ニュース

<新興国eye>カンボジア、ロイヤル鉄道 社債発行・上場

2022-11-11 09:20:00.0

 10月31日、カンボジアのロイヤル鉄道(Royal Railway Plc.)は、社債をカンボジア証券取引所に上場しました。ロイヤル鉄道の社債は、10月26日に、額面10万リエル(約25ドル)、クーポンレート7%、期間10年(償還日2032年10月10日)で発行されています。発行総額は、410億リエル(約1000万ドル:約15億円)となっています。ロイヤル鉄道では、今年末までに第2回の起債を計画しており、約2000万ドルを追加調達したいとしています。調達した資金については、機関車4両、貨車130両の調達や設備の近代化に充てるとしています。

 カンボジア証券取引所では、株式市場に加えて、債券市場の振興のためにも、多くの銘柄の上場が必要としており、今回の上場を歓迎しています。また、証券市場を監督する経済財政省では、証券市場育成のために、上場企業の法人税の減免や配当課税の減免等の優遇措置を適用しており、更なる市場の活性化に期待しています。

 カンボジアの鉄道については、最近は、シアヌークビルとプノンペンを結ぶ南線ではコンテナ輸送やガソリン輸送が活発になってきています。プノンペンとタイ国境のポイペトを結ぶ北線では、フォード車(完成車)の輸送も行われるようになってきました。南線と北線が連結するプノンペン西部ではプノンペンロジスティクスセンターの整備も進められており、完成後は更に鉄道輸送の増加が期待されています。他方、鉄道運営の経験に乏しいこともあり、衝突事故や脱線事故も起こしています。

 カンボジアの鉄道は道路輸送との厳しい競争にさらされていますが、環境面や渋滞が無いといったメリットもあり、今後の発展も期待されます。今回の社債発行で調達した資金による効率化や安全対策強化等も期待されます。また、社債発行・上場に必要な情報開示等による会社経営の透明化の効果もあるものと見られます。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社