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<新興国eye>カンボジア、自動車・電機セクターロードマップ案を策定
2022-11-04 08:43:00.0
10月10日、カンボジア政府の経済財政政策委員会が開催され、カンボジア開発評議会(CDC)から、自動車・電機セクターロードマップ案が説明されました。ロードマップには、自動車・電機セクター開発評議会の設立、自動車・電機セクターを専門に扱う経済特区の決定、熟練労働者育成のための民間セクターとの協力、物流関連手続の改善等が含まれています。このうち、自動車・電機セクター開発評議会は、首相の承認を得て、本年5月3日に設立され、8月2日に第1回会合を開催しています。また、ロードマップでは、自動車・電機セクター開発の現状、問題点と政策課題、優先すべき政策と振興政策、関係機関の役割、実施監督メカニズム等も提案されています。
カンボジア開発評議会では、自動車・電機セクターの輸出額を20億ドル(約3000億円)にまで増加させ、新たに2万3000人の雇用を創出することを目指すとしています。経済財政委員会委員長のオウン・ポン・モニロット経済財政大臣は、ロードマップは政府の経済多様化方針の一環として経済開発を刺激することが期待されると評価しています。
カンボジアへの投資のメリットである相対的低賃金と南部経済回廊による周辺国との連結性を最も活かせる産業が、自動車部品や電気部品の製造です。カンボジア政府もこの点は十分認識しており、今般、その優先度や優遇政策を具体化するロードマップ案が策定されたことは、高く評価されるものです。日系企業等の民間の意見や要望を取り入れて、このロードマップが完成し、その政策が着実に実施されていくことが期待されます。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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