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新興国ニュース

<新興国eye>トルコ中銀、インフレ率見通しを65.2%上昇に引き上げ―10月四半期インフレ報告書

2022-10-28 09:22:00.0

 トルコ中央銀行は27日、最新の10月四半期インフレ報告書を発表し、22年末時点のインフレ見通し(中心値)を前回7月調査時点の前年比60.4%上昇から同65.2%上昇(予想レンジは62.8−67.6%上昇)に4.8ポイント引き上げた。

 引き上げたのは、インフレ見通しの前提条件となっている、輸入物価と食品の物価上昇率の見通しをそれぞれ2.2ポイントと0.9ポイント引き上げたため。これらは通貨リラ安の進行や供給サイドの制約などにより上昇が続いている。

 また、中銀は23年末時点の見通しも前回予想の19.2%上昇から22.3%上昇(予想レンジは17.7−26.9%上昇)に3.1ポイント引き上げた。これも輸入物価と食品の物価上昇率の見通しをそれぞれ1.1ポイントと0.9ポイント引き上げたため。

 しかし、中銀のシャハプ・カヴチョル総裁は会見で、「23年以降、世界的な需要拡大ペースの鈍化や金融引き締めにより、輸入物価が正常化し続けるため、コアインフレ率は徐々に減速していく」とし、その上で、24年末時点で8.8%上昇(予想レンジは4.0−13.6%上昇、前回予想も8.8%上昇)と、インフレ率が1ケタ台に戻るとしている。

 また、中銀は報告書で、「インフレの加速は、コロナ禍と地政学的な要因(ウクライナ戦争)による、エネルギーとコモディティ(食料や農産物など)の価格上昇という供給サイドのショックが要因」とした上で、「中銀として、政策金利の引き上げは供給サイドの要因によるコスト上昇圧力を緩和するのには効果的ではないと判断している」、また、「インフレを抑えるため、需要抑制策だけを実施することにより、すでに供給サイドのコスト圧力に苦しんでいる生産者の投資と輸出能力を損なうことはできない。むしろ、生産を支援し、生産の可能性を拡大することで、インフレを抑えることができる」とし、利上げによる金融引き締めには否定的な見方を示している。

 中銀はこれまでの金融政策決定会合で、金融政策について、「地域紛争の解決とともに、持続可能な物価と金融の安定を強化するための金融政策措置により、ディスインフレ(物価上昇率の低下)のプロセスが開始されることを期待している」とし、また、「インフレが恒久的な低下を示し、5%上昇の中期の物価目標が達成されるまで、(通貨トルコリラの急落を阻止する)リラリゼーション戦略の枠組みの中で利用可能なすべての金融政策ツールを使い続ける」とし、インフレ抑制のための利上げには否定的な考えを示し続けている。

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提供:モーニングスター社