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<新興国eye>トルコ4−6月期GDP伸び率、予想上回る前年比7.6%増―輸出急増と消費回復で
2022-09-01 09:25:00.0
トルコ統計局が8月31日発表した4−6月期GDP(国内総生産)伸び率(季節調整後、09年=100として)は前年比7.6%増と、前期の同7.5%増から伸びが加速。8期連続でプラス成長となり、市場予想(7.4−7.5%増)も上回った。昨年10−12月期(前年比9.6%増)以来の高い伸び。
GDPの約70%を占める家計最終消費支出(個人消費)が前年比22.5%増と、前期の同21.5%増から伸びが加速。全体を押し上げた。8期連続の増加。前期比は3.9%増と、インフレ加速で買い控えが強まった前期の1.6%増から回復した。しかし、依然、昨年10ー12月期の7.4%増を下回っている。市場では7−9月期GDP伸び率もインフレ加速(8月インフレ率は前年比79.6%上昇)により、消費は抑えられると見ている。
当期も輸出が成長をけん引。GDP押し上げ要因の輸出は前年比16.4%増と、前期の14.8%増から加速。7期連続で増加した。一方、GDP押し下げ要因の輸入は同5.8%増と、前期の同2.2%増に続いて3期連続で増加したが、輸出の伸びが輸入を上回ったため、外需全体としてGDPの押し上げに大きく寄与。通貨リラ安と世界景気の回復が輸出拡大に寄与している。
このほか、総固定資本形成は同4.7%増と、前期の同4.2%増を上回り、2期連続で増加。政府最終消費支出は同2.3%増と、前期の同3.1%増から減速に転じた。
一方、生産面では、金融・保険業が前年比26.6%増と、最も高い伸びとなった。次いでサービス業が同18.1%増、行政支援などの専門職サービスは同11%増、鉱工業は同7.8%増(うち、製造業は同9.1%増)となり、全体の伸び(同7.6%増)を上回った。このほか、情報・通信業が同5.3%増、不動産業が同4.1%増。対照的に、建設業は同10.9%減、農業も同2.9%減となった。特にサービス業はトルコを訪問した外国人観光客の急増により、観光関連支出が年初来で前年比100%超増と好調となったことで急増した。
政府が21年9月6日に発表した22−24年の新中期3カ年経済計画では、22年は5%増、23年と24年はいずれも5.5%増になると予想している。ちなみに、21年のGDP伸び率は前年比11%増と、10年ぶりの高い伸びとなり、20年の同1.8%増や19年の同0.9%増を大幅に上回っている。
一方、市場では今年の成長率の見通しについて、下期(7−12月)に減速すると予想している。物価高や世界景気の後退などにより、内需に加え、成長をけん引している輸出に陰りが出る見通し。7−9月期のGDP伸び率を前年比3.3%増、10―12月期を同1.3%増と予想している。
中銀はすでに7ー9月期の成長率が減速する兆候が見られるとして、8月18日の会合で1ポイントの利下げを決めている。声明文で、中銀は、「トルコの第3四半期の経済指標は経済活動の勢いがやや失われていることを示している。世界経済成長の不確実性が高まり、地政学的リスクが高まっている時期に、鉱工業生産の成長の勢いと雇用を維持するため、金融緩和の状況が重要だ」としてる。
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