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<新興国eye>ハンガリー中銀、政策金利を1.00ポイント引き上げ―利上げ継続へ
2022-07-27 11:25:00.0
ハンガリー中央銀行は26日の金融理事会で、インフレを抑制し、通貨フォリント安の進行を阻止するため、主要政策金利であるベース金利(準備預金への付利金利)を1.00ポイント引き上げ、10.75%とすることを決めた。主要政策金利が2ケタ台となったのは08年以来14年ぶり。市場予想通りだった。
他の政策金利も同率の1.00ポイント引き上げた。ベース金利の上下幅(コリドー)の下限を示す翌日物預金金利を10.25%に、上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利を各13.25%に、それぞれ引き上げた。新金利は27日から適用される。
中銀はコロナ禍が沈静化し、経済活動の再開に伴ってインフレが加速し始めたことを受け、21年6月会合でベース金利だけを約10年ぶりに0.30ポイント引き上げ、他の金利は据え置いた。同7月から同11月16日の会合まですべての政策金利を同率引き上げ、同11月30日の緊急会合ではベース金利以外の金利を引き上げた。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってからも、インフレ抑制のためにベース金利の引き上げを継続している。
中銀は追加利上げを決めたことについて、「エネルギーやコモディティ(国際相場商品)、食品の価格上昇が消費者物価に急速に影響を及ぼし続けており、インフレ率の上昇は今秋にピークに達する」とインフレ懸念を示した上で、「インフレ目標を達成するためには、第2ラウンド効果(賃金上昇によるインフレ加速)の影響を防ぎ、インフレ期待を抑制することが重要だ」としている。
6月のインフレ率(全体指数)は前年比11.7%上昇(5月は同10.7%上昇)、コアインフレ率も同13.8%上昇(同12.2%上昇)と、それぞれ伸びが急加速。特に食料品価格は依然、同20%超上昇となっている。
ただ、中銀は、前回会合時と同様に、「インフレ率は秋にピークに達し、その後、緩やかなペースで下落すると予想される」との見方を維持。ウクライナ情勢や対ロ経済制裁の影響の薄れ、利上げ効果などが寄与し、24年前半には物価目標(3%上昇)に収束すると予想している
金融政策の見通しについては、「インフレのさらなる上昇と持続的なインフレリスクは引き締め(利上げ)サイクルの継続を正当化する」とし、その上で、「今後、インフレ率が持続的に物価目標の水準で安定し、インフレ見通しの上ブレ・下ブレの両リスクが金融政策のタイム・ホライズン(時間軸)で均衡するまで利上げサイクルを続ける」との考えを改めて強調した。
今回の大幅な利上げは通貨フォリントが急落し、過去最安値を付けていたことが背景にあり、市場では今後も中銀が利上げを継続し、政策金利は22年末までに12−13%に達する可能性が高いと見ている。
次回の金融政策決定会合は8月30日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




