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<新興国eye>インドネシア中銀、政策金利を予想通り据え置き
2022-07-22 14:50:00.0
インドネシア中央銀行(BI)は21日の理事会で、通貨ルピア相場を安定させ、インフレを抑制し、景気回復を支援するため、主要政策金利の1週間物リバースレポ金利を引き続き、過去最低水準の3.50%に据え置くことを決めた。現状維持は17会合連続。市場の大方の予想通りだったものの、一部では0.25ポイントの引き上げによる金融引き締めサイクルへの転換を予想していた。
また、中銀は過剰流動性を吸収するための翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)も2.75%、翌日物貸出ファシリティー金利も4.25%と、いずれも現状通り、据え置いた。
中銀は会合後に発表した声明文で、政策金利を据え置いたことについて、「世界景気の減速が国内経済の成長に影響を与えるリスクがある中で、今回の決定は経済予測で示されている安定したコアインフレ率の動きと一致している」とし、インフレ抑制が進む中で景気回復に配慮し、政策金利を据え置いた。
今後の金融政策については、前回会合時と同様、「インフレ期待とコアインフレ率の上昇リスクを注視しながら、ルピア相場の安定化政策を通じたポリシーミックス(複数の経済政策手段の一体運営)を強化する」としている。具体的には、「外為市場での介入を通じ、インフレ抑制の一環として、ルピア相場の安定化を強化する」とし、ルピア安阻止のドル売り・ルピア買いの市場介入を行う考え。また、「流通市場でのSBN(短期国債)の売却を通じて、短期金融市場での金利上昇により、インフレ期待とコアインフレの上昇リスクを軽減する」とする方針だ。
ルピア相場の見通しについては、「ルピア相場は20日時点で6月末に比べ0.6%下落、21年12月末に比べ4.9%下落した」としたが、「他の多くの新興国通貨の下落(マレーシアは6.41%、インドは7.07%、タイは8.88%)に比べると良好だ」とし、楽観的な見方を示している。
インフレの見通しについては、6月のインフレ率(全体指数)が前年比4.35%上昇と、5月の3.55%上昇から加速し、世界的なエネルギーや食料の価格上昇を背景にインフレ圧力が高まっている」と、懸念を示したが、その一方で、「6月のコアインフレ率は前年比2.63%上昇(5月は2.58%上昇)に維持されている」とし、物価目標(中心値3%上昇)を下回っていることを強調した。
インフレ見通しについては、「22年のインフレ率は3%プラス・マイナス1%の物価目標のレンジの上限(4%上昇)を超える」とし、短期的にインフレリスクが強まるとの見方を維持。その上で、「23年にはインフレ率は物価目標に戻る」との見通しも据え置いた。
景気の見通しについては、「世界的な景気減速がインドネシアの輸出に影響を与え、インフレ上昇が個人消費を抑制する可能性がある」としたが、「22年の成長率は4.5−5.3%増となる」とし、前回会合時の見通しを据え置いた。
次回会合は8月22−23日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




