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新興国ニュース

<新興国eye>ハンガリー中銀、0.50ポイント追加利上げ―利上げ継続へ

2022-06-01 11:26:00.0

 ハンガリー中央銀行は5月31日の金融理事会で、主要政策金利であるベース金利(準備預金への付利金利)を0.50ポイント引き上げ、5.90%とすることを決めた。市場予想通りだった。

 中銀は他の政策金利も同率で引き上げた。ベース金利の上下幅(コリドー)の下限を示す翌日物預金金利を5.9%、上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利は、コリドーの上限(ベース金利とのカイ離幅)をそれぞれ8.9%とした。新金利は6月1日から適用される。

 中銀は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の沈静化による経済活動の再開でインフレが加速し始めたことを受け、21年6月会合でベース金利だけを約10年ぶりに0.30ポイント引き上げ、他の金利は据え置いた。同7月から同11月16日の会合まですべての政策金利を同率引き上げ、同11月30日の緊急会合ではベース金利以外の金利を引き上げた。ベース金利の引き上げを継続しており、これで利上げは12会合連続。利上げ幅も計5.30ポイントに達した。

 中銀は追加利上げを決めたことについて、声明文で、「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻と主要中銀の金融引き締め懸念が世界経済の先行きの不確実性を高め、インフレの見通しに対し、通常よりもはるかに高い(上ブレ)リスクをもたらしている」とした上で、前回4月会合時と同様、「インフレ期待を抑制し、第2ラウンド効果(賃金上昇によるインフレ加速)のインフレリスクを軽減するため、金融状況を引き締め、かつ、ベース金利の引き締めサイクルを継続する必要がある」と述べている。

 4月のインフレ率(全体指数)は前年比9.5%上昇、コアインフレ率も同10.3%上昇と、それぞれ3月の同8.5%上昇や同9.1%上昇を上回り、伸びが加速。中銀では、「サプライチェーンの寸断による悪影響により、今後数カ月でインフレとコアインフレがさらに上昇する。特に、食料価格の高騰が中心的な役割を果たす可能性が高い」と警戒感を示している。

 ただ、前回会合時と同様に、「インフレ率は秋から徐々に低下すると予想される」としている。ウクライナ情勢や対ロ経済制裁の影響の薄れ、利上げ効果などが寄与するためで、中銀の最新予測ではインフレ率は23年下期に中銀の物価目標の許容範囲に収束し、24年上期には物価目標の3%上昇に達する。23年は3.3−5.0%上昇、24年には物価目標に沿って低下し、中期的にはインフレ率は低下すると予想している。

 金融政策の見通しについては、「今後、インフレ率が持続的に物価目標の水準で安定し、インフレ見通しの上ブレ・下ブレの両リスクが金融政策のタイム・ホライズン(時間軸)で均衡するまで利上げサイクルを続ける」と利上げ継続の考えを改めて強調した。

 市場では、今回の利上げ幅が3月と4月(いずれも1.00ポイント)よりも抑えられたことや、中銀副総裁が先日、政策金利を2ケタ台(10%超)に乗せるべきではないとの考えを示したことから、利上げが行き過ぎないよう、小幅で段階的な利上げペースにすると見ている。

 次回の金融政策決定会合は6月28日に開かれる予定。

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提供:モーニングスター社