youtube fund_beginer fund_search fund_look

新興国ニュース

<新興国eye>ロシア中銀、臨時会合で3ポイント追加利下げ―ルーブル高措置終了へ

2022-05-27 12:31:00.0

 ロシア中央銀行は26日の臨時の金融政策理事会で、最近の急速な通貨ルーブル高(18年以来4年ぶり高水準)を抑え、景気を支援するため、主要政策金利である資金供給のための1週間物入札レポ金利と資金吸収のための1週間物入札預金金利をいずれも前回会合時と同じ3.00ポイント引き下げ、11.00%とすることを決めた。利下げ幅は市場予想の2.00ポイントを上回り、サプライズとなった。

 中銀はロシアによるウクライナへの軍事侵攻の開始(2月24日)と、それに伴う西側諸国の対ロ経済制裁によるインフレ圧力が一段と高まる見通しとなったことに加え、通貨ルーブルが一時30%も急落したことを受け、2月28日の臨時会合で、主要政策金利を9.50%から一気に20.00%に引き上げた。また、同時に資本流出規制や株式市場の閉鎖など緊急対策も講じている。4月8日の2回目の臨時会合で、景気支援のため、3.00ポイントの大幅利下げを決め、利下げサイクルに転換。今回の利下げで3会合連続となる。この結果、4月以降の利下げ幅が計9.00ポイントに達し、ウクライナ有事後の緊急利上げ分(10.50ポイント)の大半を打ち消した。

 中銀は会合後に発表した声明文で、追加利下げを決めたことについて、「最新の経済指標によると、インフレ上昇圧力が大幅に低下した」とし、インフレ抑制の効果が出始めたことを指摘している。

 しかし、市場ではウクライナ有事に加え、最近の急速なルーブル高が急速に収縮しているロシア経済をさらに悪化させる要因となっているため、ルーブル高措置を終了させる狙いがあると見ている。この点について、中銀も、「インフレ圧力は、ルーブル相場の変動と家計部門や企業のインフレ期待の顕著な低下を背景に緩和している」との認識を示している。

 その上で、「銀行貸し付けが抑制されている一方で、国内の資金は引き続きルーブル定期預金に流入している。これにより、インフレリスクが抑制されており、マネタリー・コンディション(金融環境)を緩和する必要がある」、また、「金融安定に対するリスクはやや低下し、一部の資本規制措置の緩和が可能になった」としている。今回の会合でも、中銀は、「ロシア経済の外部環境(ロシアのウクライナ軍事侵攻に伴う対ロ制裁)は依然として困難であり、経済活動を大幅に制約している」とし、急激なルーブル高による経済への悪影響を排除し、景気支援の必要性を強調している。

 今後の金融政策については、「金融政策の決定は、今後のロシア経済の変革に伴う、インフレとインフレ期待の動向を考慮し、次回の会合で主要政策金利を引き下げる見通しはオープン(開かれている)」とした。市場では当分の間、利下げは継続されると見ている。

 インフレ見通しについては、「われわれの予測では、金融政策のスタンスを考えると、インフレ率は23年に5−7%上昇に低下し、24年には4%上昇に戻る」とし、24年の物価目標の達成方針を据え置いた。前回の会合で発表した最新の中期経済予測も変えていない。

 次回の定例会合は6月10日に開かれる予定。

<関連銘柄>
 WTI原油<1671>、ガス<1689>、原油<1690>、
 野村原油<1699>
提供:モーニングスター社