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新興国ニュース

<新興国eye>マレーシア中銀、市場予想に反し0.25ポイント利上げを決定

2022-05-12 12:55:00.0

 バンク・ネガラ・マレーシア(中銀)は11日の金融政策決定会合で、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を過去最低の1.75%から0.25ポイント引き上げ、2.00%とすることを決めた。市場予想は現状維持だったため、サプライズとなった。

 中銀は20年1月、経済成長の上昇軌道を確実にするための予防的措置として、8カ月ぶりに利下げを再開した。コロナ禍が始まった3月には追加利下げを実施。その後も4会合連続で利下げし、利下げ幅は計1.25ポイントに達したことを受け、20年9月に金利据え置きに転換した。前回3月会合まで10会合連続で据え置いたが、世界的な政策金利の引き上げへの転換を受け、利上げに転じた。利上げは18年1月25日以来、4年4カ月ぶりで、金利水準は世界的な金融危機となった09年当時の2.00%付近に戻りつつある。

 今後の金融政策の見通しについては、「国内の経済成長が堅調に推移しており、金融緩和スタンスを弱める動きを開始することを決めた」としている。利上げサイクルの開始については、「これ(利上げサイクル)は徐々にゆっくりとしたペースで行われ、物価安定と持続的成長を支援する」とし、小幅利上げを継続する考えを示している。

 インフレの見通しについては、「主にロシアによるウクライナ軍事侵攻と長期にわたるサプライチェーンの混乱、世界的なコモディティ(国際相場商品)価格の動向の影響を受け続けている」とした上で、22年のインフレ率(全体指数)見通しを平均で前年比2.2−3.2%上昇、コア指数を同2−3%上昇とした。これは東南アジアでは最も低い見通し。ただ、「インフレ上昇圧力は、現在、実施中のインフレ抑制措置や経済全体の余剰生産能力により、一部抑制される」とし、インフレ加速は一時的との見方を変えていない。

 景気の見通しについては、「マレーシア経済は持続的な輸出の伸びが続く中、強い内需により、成長が堅調に推移している。失業率の低下や労働参加率の上昇、所得見通しの改善により、労働市場はさらに堅調となっている」とした。ただ、「予想を下回る弱い世界経済の状況や地政学的紛争の拡大、サプライチェーンの混乱の悪化、(中国での)新型コロナ感染拡大による外部環境の悪化など、景気見通しに対するリスクは残っている」と景気への配慮の必要性を指摘している。

 市場では新型コロナ感染拡大阻止のための国境閉鎖(入国制限)措置が4月から解除されたことから、今年の成長率見通しを21年の3.1%増から5.3−6.3%増(中央値6.1%増)に加速すると予想している。

 次回の会合は7月6日に開かれる予定。

<関連銘柄>
 ブルサKLC<1560>、アセアン50<2043>、アジア債券<1349>、
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提供:モーニングスター社