新興国ニュース
<新興国eye>ルーマニア中銀、0.75ポイント利上げを決定―市場予想上回る
2022-05-11 10:45:00.0
ルーマニア国立銀行(中銀)は10日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を0.75ポイント引き上げ、3.75%とすることを決めた。0.75ポイントの利上げは市場予想(0.50ポイント)を上回り、サプライズとなった。
また、主要政策金利の「±1ポイント」のレンジの上限としている、市中銀行に資金供給するためのロンバート型貸出金利を4.00%から4.75%に、下限にあたる資金吸収のための預金金利を2.00%から2.75%に、それぞれ同率引き上げた。
中銀が金融システム内の流動性を適切に管理するため、市中銀行が中銀に預ける預金準備率については、自国通貨建ての預金準備率を8.00%、外国通貨建ての預金準備率を5.00%に、それぞれ据え置いた。
中銀は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)による国内経済への悪影響を緩和するため、20年3月20日の緊急会合で政策金利を0.50ポイント引き下げ、5月と8月も各0.25ポイント引き下げた。21年1月会合でも0.25ポイント引き下げ、利下げ幅が20年以降、計1.25ポイントに達したことを受け、3月会合から据え置きに転じたが、最近の急速なインフレ上昇を抑制するため、10月会合で18年5月以来3年5カ月ぶりに利上げに転換。以降の追加利上げで、利上げ幅は計2.50ポイントに達した。0.50ポイント超の大幅利上げは前回4月会合に続いて3会合連続で、08年の世界的な金融危機以来14年ぶりとなる。
中銀は会合後に発表した声明文で、追加利上げを決めたことについて、「今回の会合で承認された最新の5月四半期インフレ報告書によると、ロシアによるウクライナ軍事侵攻の開始(2月24日)と、それに伴う西側諸国の対ロ経済制裁措置は経済活動や消費者に悪影響を及ぼし、中期的にインフレの先行きに対する不確実性とインフレリスクを大幅に悪化させることを考慮した」としている。
3月のインフレ率(全体指数)は前年比10.15%上昇と、2月の同8.53%上昇からさらに加速し、中銀の物価目標レンジ(1.5−3.5%上昇)の上限を大きく超え続けており、14年ぶりの高い伸びとなっている。また、中銀は、「コアインフレ率(間接税率の変更の影響を除くため一定税率ベースでみたコアインフレ率)も21年12月の前年比4.7%上昇から3月には同7.1%上昇(2月は同5.9%上昇)と伸びが加速している」と警戒を強めている。
今後の金融政策の見通しについては前回会合時と同様、「持続可能な経済の達成につながる方法で、中期的にインフレ期待を抑制し、政策金利の引き上げを通じ、貯蓄を促し、インフレ率を2.5%±1ポイントの物価目標に戻すことを目指す」、「中期的な物価安定の達成に必要なあらゆる手段を講じる用意がある」としている。
次回の金融政策決定会合は7月6日に開かれる予定。
<関連銘柄>
上場EM債<1566>
提供:モーニングスター社




