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<新興国eye>インドネシア中銀、予想通り政策金利3.50%に据え置き
2022-04-20 12:56:00.0
インドネシア中央銀行(BI)は19日の理事会で、主要政策金利の1週間物リバースレポ金利を引き続き、過去最低水準の3.50%に据え置くことを決めた。市場予想通りだった。また、過剰流動性を吸収するための翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)も2.75%、翌日物貸出ファシリティー金利も4.25%と、いずれも据え置いた。
中銀はコロナ禍が始まった20年2月、景気を支援するため、利下げを再開し、同年7月まで4会合連続で利下げを決めた。国内経済が2期連続でマイナス成長となった11月と21年2月にも利下げを実施したが、翌3月会合から据え置きに転じ、今回で現状維持は14会合連続となる。
中銀は会合後に発表した声明文で、政策金利を据え置いたことについて、前回3月会合時と同様に、「ロシア・ウクライナの地政学リスクと先進国の金融正常化の加速(利上げ調整)という外部圧力が高まる中、通貨ルピア相場の安定を維持し、インフレを抑制する必要性、さらには経済成長を促進し続ける努力と合致する」とインフレ抑制と景気回復の維持の両方に配慮し、政策金利を据え置いたとしている。
今後の金融政策については、前回会合時と同様、「ルピア相場の安定を維持し、さらなる景気回復を支援するため、ポリシーミックス(複数の経済政策手段の一体運営)を最適化する」とし、具体的にはルピア相場の安定(過度の相場下落阻止)のため、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映した動きとなるよう、(ドル売り・ルピア買いの)市場介入などを含め、為替相場の安定化政策を強化するなどとしている。
特にルピア相場の見通しに対するリスクついて、中銀は声明文で、「インフレ圧力の高まりに伴い、米国などの先進国で金融政策の正常化の加速や、(ウクライナの)地政学的な緊張により、国際金融市場の不確実性は依然として高水準だ。これは海外からの資金流入を抑制し、インドネシアなど新興国の為替相場の下振れ圧力(ルピア安)を助長する」と懸念を示している。
3月のCPI(消費者物価指数)が前年比2.64%上昇と、2月の同2.06%上昇から加速したが、「インフレは抑制されており、経済の安定を支えている」との指摘。その上で、インフレの見通しについては、「需要の増加に対する供給は依然、適切な状態にあることや、期待インフレの抑制、ルピア相場の安定、インドネシア中銀と政府の政策対応などを踏まえ、22年全体のインフレ率は3%±1%の物価目標内で引き続き抑制される」と見ている。
景気の見通しについては、「ロシア・ウクライナ戦争による世界の経済成長と貿易の低迷、世界的なエネルギー・食品の価格上昇などにより、インドネシアの内需回復も悪影響を受け、22年の成長率は4.5−5.3%増となる見通しだ」とし、前回会合時の見通し(4.7−5.5%増)から下方修正した。中銀は22年の世界経済の成長率見通しも4.4%増から3.5%増に引き下げており、国内景気の支援の必要性を強調している。
次回会合は5月23−24日に開かれる予定。
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