新興国ニュース
<新興国eye>ポーランド中銀、予想上回る0.75ポイント利上げを決定―ウクライナ危機を受け
2022-03-09 12:16:00.0
ポーランド中銀は8日の金融政策委員会で、主要政策金利の7日物レファレンス金利を0.75ポイント引き上げ、3.50%とすることを決めた。市場予想の0.50ポイントを上回る大幅利上げで、13年2月(3.75%)以来の高水準となる。ロシアによるウクライナ侵攻で隣国であるポーランドのインフレ急加速を抑制するための措置を打ち出した格好だ。
また、中銀はロンバート金利と再割引金利、公定歩合、預金金利もそれぞれ4.00%、3.55%、3.60%、3.00%と、いずれも同率引き上げた。新金利は9日から適用される。
中銀は新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、20年3月17日の緊急会合で5年ぶりに0.50ポイントの大幅利下げを決め、その後も5月まで3会合連続で引き下げた。6月会合で据え置きに転じ、21年に入っても9月会合まで14会合連続で金融緩和政策を継続していたが、インフレの急加速を受け、10月会合で12年5月以来9年5カ月ぶりに利上げに転じ、利上げはこれで6会合連続となる。
中銀は声明文で、大幅追加利上げを決めたことについて、「最近は、米国やユーロ圏での新型コロナ感染状況が改善するとともに経済指標は改善しているが、ロシアによるウクライナ侵攻の勃発(2月24日)後、欧州を含め、世界経済の先行き対する不確実性が大幅に増加した」とウクライナ危機が新たなリスクとして浮上したとの認識を示した。
その上で、「天然ガスや石油、石炭、一部農産物の価格が再び上昇し、同時に、世界的なサプライチェーンの混乱が続いており、国際輸送コストは依然として上昇している。ウクライナ危機はすでに多くの国で高水準に達していた世界的なインフレがさらなる上昇につながる」と指摘。前回2月会合時と同様、「金融政策のタイム・ホライズン(時間軸)でインフレ率がわれわれの物価目標を上回り続けるリスクがある。このリスクを軽減するため、つまり、中期的にインフレ率を物価目標にまで引き下げるため、再び利上げを決めた」としている。
今後の金融政策の見通しについては、「さらなる金融政策決定は、ウクライナに対するロシアの軍事侵攻がポーランド経済に与える影響を含む、インフレと経済活動の見通しに関する今後の情報に依存する」とした上で、「マクロ経済と金融の安定を確保するために必要なすべての措置を講じる。インフレが上昇し続けるリスクを軽減することも含まれる」とし、追加利上げの可能性を示唆した。
また、今回の会合では最新の3月中期経済予測を公表した。それによると、22年1月のインフレ率は前年比9.2%上昇となったが、22年は9.3−12.2%上昇(前回21年11月予測は5.1−6.5%上昇)と、さらなる高水準のインフレ率を予想。「ロシアのウクライナ侵攻による経済的影響による」としている。23年の見通しも7−11%上昇(同2.7−4.6%上昇)と、従来予想を引き上げた。24年は2.8−5.7%上昇と、伸びが減速に向かうと見ている。
景気見通しについては、22年GDP(国内総生産)見通しを3.4−5.3%増(前回予想時は3.8−5.9%増)、23年は1.9−4.1%増(同3.8−6.1%増)と、いずれも下方修正した。24年は1.4−4.0%増と予想。21年は5.7%増だった。
次回の会合は4月6日に開かれる予定。
<関連銘柄>
上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>
提供:モーニングスター社




